1984年1月24日に初代Macintoshが誕生して2014年で30周年。MacPeople編集部では短期集中連載として、初代Macから最新のMac Proまでに盛り込まれたテクノロジーについてひも解いていきます。今回からはこれまで取り上げてこなかったノート型マシンを紹介します。
ノート型マシンとして8回目に紹介するのは、PowerBook 3400シリーズです。このマシンは、型番の数字は小さくなりましたが、PowerBook 5300シリーズの後継としてリリースされました。当時は、Power Macintosh/Perfomaが、4000/5000/6000/7000/8000/9000番台のナンバーでラインアップされていたので、PowerBookもそれに併せて3400にというナンバーが与えられたと推測されます。
このPowerBook 3400も過去数年のマシンと同様に短命に終わってしまいました。時代は、第2世代のPowerPC(603/604)から第3世代のPowerPC(740/750)への過渡期だったことが最も大きな原因でしたね。とはいえ、当時としてはモダンなPCIバスをベースとしてアーキテクチャーに切り替わった、記念すべきノートマシンでした。なお、製品名に数字が入るモデルは、このPowerBook 3400やあとに登場する1400/2400シリーズで最後となり、以降はPowerBook G3、同G4、MacBookと続いていくことになります。
Macintosh PowerBook 3400シリーズ
(3400c/200/3400c/240)
PowerBook 3400cは、5300の後継機として登場した。当時のハイエンドに位置するモデルで、本体のデザインや機能もおおむね5300を踏襲している。販売期間は約1年で、後継機が登場することなくPowerBookはG3シリーズへ移行する。
PCIベースのアーキテクチャーを採用
G3への橋渡しの役割を担った3400は、その内部構造も従来のPowerBookとは異なるアーキテクチャーを導入し、確実に第3世代への準備を果たしたように見える。3400はPowerBookとして初めてPCIベースのアーキテクチャーを採用した。これにより内部はPCIバスを中心として主要なパーツが接続されたような構成となった。さらにPCIカードスロットもCardBus規格に対応したことで、PCカードスロット内のコネクターを介して、クロック周波数33MHzで動作する内部のPCIバスにアクセス可能になった。これを利用すれば、CPUを介さずに3400のメインメモリーに直接アクセスできるので、PCカードによる高速・大量のデータ転送が可能になった。ビデオカードのように、常に大量のデータを出力し続けるPCカードも使えたわけだ。
そのほか3400は、10Base-T対応のイーサネットポートと最大33.6kbpsの通信速度を実現するモデムを内蔵していた。通信機能のためにPCカードスロットが占有されることもなくなり、スロットの数は変わらなくても実質的な拡張性は5300に比べて高くなった。
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さて、好評発売中のMacPeople 4月号では、Macintosh30周年特集第2弾として、Macintosh PortableやPowerBookなど歴代ノート型Macをたっぷり紹介しています。そのほか、2014年知っておきたい最新テクノロジー解説、Googleサービス使いこなし術、MacやiPhone/iOSのトラブル解決技など、じっくり楽しんでいただけること間違いなしです。
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また、MacPeople 3月号では、Macintosh 30周年を記念した特集記事を組んでいます。初代Macintoshのさまざな写真はもちろん、SE、SE/30、Color ClassicなどのコンパクトMac、Macintosh IIやIIci、IIsi、IIfx、LC475などのセパレート型Macの驚愕のテクノロジーをひも解いていきます。もちろん、68K MacだけでなくPowerPC搭載のiMacやPower Mac、インテルCPU搭載マシンを含む一体型、デスクトップ型すべてです。そして第2特集では、最新のMac Proを詳しく紹介。この2つの特集記事だけで80ページ以上ありますよ!
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