みなさん、こんばんは。MacPeople元・編集長の吉田でございます。1984年1月24日に初代Macintoshが誕生して2014年で30周年。MacPeople編集部では短期集中連載として、初代Macから最新のMac Proまでに盛り込まれたテクノロジーについてひも解いていきます。
19回目に紹介するのは、Power Mac G5。Power Mac G4までのポリカーボネートから打って変わって、ボディー素材にアルミニウムを使うという大胆なデザイン変更が加えられました。しかし、Power Macintosh G3(Blue & White)から続く、側面からロジックボードにアクセスできるインターフェースを健在でした。しかも、拡張性はより向上したことで業務ユーザーにとっては使い勝手のいいマシンでした。一方、ボディーのサイズは幅20.6×奥行き47.5×高さ51.1cmと史上最大で、重さは18kg程度と史上最重量。一般ユーザーにとっては高嶺の花というより、設置場所に困るマシンでした。
Power Mac G5
その名が示すようにPowerPC G5を採用したハイエンドMac。なお、PowerPC G5はその発熱量の多さからノートマシンに内蔵することはかなわず、本マシンとiMacのみが採用した。
総アルミボディーで登場したPower Mac G5。かなりの重量があったが、3.5インチベイを4基、5インチベイを2基備えるなど拡張性が非常高いマシンだった |
10年間も使い続けられたオールアルミ製
Power Macintoshは、CPUの移行時であっても、旧モデルのデザインをある程度引き継ぐことが多かった。しかし、2003年に登場したPower Mac G5は、PowerPC G5の採用に伴い、まったく異なる新しいデザインに変わった。これはPowerPC G5の発熱量の多さに起因していると考えられる。素材は、ポリカードネートからアルミニウム合金に替わり、ボディーを構成する各面に一体成形の連続したパーツが使われていた。パーツを接続する部分も、つなぎ目が極力見えないように注意深く製造されていた。このボディーの完成度はかなり高く、2006年にインテルCPUを採用したMac Proにスイッチした際にも、そのまま使われた。2013年の暮れになって登場した新デザインのMac Proが登場するまで、実に10年間も使い続けられたボディーデザインはほかにはない
PowerPC G5の発熱量が多いため、内部で目を引くのは巨大なヒートシンクだった。のちに、水冷システムを採用するモデルも登場する |
Power Mac G5が搭載するCPUは、PowerPC 970シリーズ。もともとはサーバー向けに開発されていた超強力CPUだ |
さて、絶賛発売中のMacPeople 3月号では、Macintosh 30周年を記念した特集記事を組んでいます。初代Macintoshのさまざな写真はもちろん、SE、SE/30、Color ClassicなどのコンパクトMac、Macintosh IIやIIci、IIsi、IIfx、LC475などのセパレート型Macの驚愕のテクノロジーをひも解いていきます。もちろん、68K MacだけでなくPowerPC搭載のiMacやPower Mac、インテルCPU搭載マシンを含む一体型、デスクトップ型すべてです。そして第2特集では、最新のMac Proを詳しく紹介。この2つの特集記事だけで80ページ以上ありますよ!
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