【BlackBerry World 2011レポート】基調講演で新端末『BlackBerry Bold 9900』を発表（前編）

2011年05月12日 10時00分更新

　『BlackBerry World 2011』は、北米で高いシェアをもつスマートフォン『BlackBerry』のメーカー、リサーチ・イン・モーションが主催するカンファレンス。5月3日～5日の3日間、米国フロリダ州オーランドのオーランド・ワールドセンター・マリオットで開催されました。



↑会場となったオーランド・ワールドセンター・マリオット。



↑オーランドは、ケネディスペースセンターやディズニーワールドがある、全米有数の保養地です。

　アプリやサービスの開発者、BlackBerryソリューションの管理者からユーザーまでが世界中から参加し、最新技術を学んだり情報交換を行なえる、同社最大のカンファレンスです。昨年までは『Wireless Enterprise Symposium』（WES）と呼ばれていましたが、開始から10周年を迎える今年は名前を一新。BlackBerry端末に加え、4月19日に米国とカナダで発売されたばかりのタブレット『BlackBerry PlayBook』に関するものを増やし100を超えるセッションが設けられました。

↑今年のメインテーマのひとつはPlayBook。「世界初プロフェッショナルなグレードのタブレット」「ネットの全Flashをサーフするべ！」と喚起してます。

　3日間のイベントはマイク・ラザリディスCEOの基調講演でスタートしました。
　驚いたのはその規模です。6000人前後を収容可能な約6400平方メートルの大宴会場がほぼ満員になる盛況ぶりでした。

↑基調講演が行なわれる大宴会場の前で待つ人、人、人。



↑基調講演スタート。ここに見える来場者の背後に……。



↑わんさか人が座っています。


マイク・ラザリディスCEOが登場！

■基調講演で新端末『BlackBerry Bold 9900/9930』をお披露目

　マイク・ラザリディスCEOの基調講演のテーマはおもに2つ。1つは、4月19日に米国とカナダで発売されたタブレット端末『BlackBerry PlayBook』の紹介と、最新スマートフォン『BlackBerry Bold 9900/9930』のお披露目です。

↑BlackBerry Bold 9900/9930。価格は未定、全世界のキャリアから今夏発売予定。9900と9930は通信方式の違いで、ハードウェアの仕様は同じ。

　ラザリディスCEOはあらためて『BlackBerry PlayBook』について、
　　　・Flash対応
　　　・ステレオスピーカー搭載
　　　・ポータブルに適したサイズ
　　　・HDカメラで静止画と動画が撮れる
　　　・BlackBerry端末とメールやメッセンジャー、スケジュールなどをカンタンに同期する機能を装備
　　　・完全なマルチタスク
などの魅力を説明。

　特にマルチタスクに関しては、“タスクスイッチング”ではなく、同時に複数のアプリやウィンドウを動作させられることから「PlayBookはマルチタスクのパワーハウス」と表現しました。

　アプリに関しては、プリインストールされている『kobo』や『Music』、『YouTube』、『Podcasts』などを紹介。『kobo』はiPhone版やAndroid版もある電子ブックリーダーで、400万のタイトルを用意しているそう。『Music』アプリでは、ヘッドホンはもちろん、本体の左右前面に搭載したステレオスピーカーでも音楽を楽しめます。ゲームアプリの例としては紹介されたのは、あの『Andry Birds』でした。



↑使えるアプリがたっくさん！



↑Angry BirdsがPlayBookにもクルー！と来場者は笑いと拍手で歓迎していました。

■アドビのナラヤンCEOがゲスト登場

　アドビシステムズのシャンタヌ・ナラヤンCEOが登壇し、Adobe FlashやAdobe AirといったPlayBookで利用できる同社のテクノロジーやアプリを紹介しました。『Facebook』アプリのデモを見せながら、「自宅で家族で写真をながめたりできるんですよ。すごいでしょう」と満足げでした。


スペシャルゲストはアドビのナラヤンCEO



↑アドビとBlackBerry PlayBookの連携をアピール。



↑Adobe FlashとAdobe Airの技術を利用した開発された『Facebook for BlackBerry PlayBook』。BlackBerry用のアプリストア『App World』で無料で入手できます。

　アドビのアプリとしては、PDFリーダー『Adobe Reader』とネット会議のアプリ『Adobe Connect』がPlayBookにプリインストールされています。
　また、コンテンツについても「デジタルパブリッシングの分野では、すべての電子書籍をPlayBookで提供できるようになりたい」と語り、例としてリーダーズ・ダイジェストのアプリを紹介しました。



↑最盛期には月に1000万部以上発行したという、あの『リーダーズ・ダイジェスト』っ。PlayBookの縦画面でちょうどぴったりのサイズで表示。App Worldで入手可能。