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第9回 豊洲の港から presents グローバルオープンイノベーションコンテスト東京選考会

バックグラウンドで随時認証セキュリティーを実現

2019年03月13日 06時00分更新

優勝企業 株式会社AnchorZ
セキュリティーの常識を変革する「DZ Security」

 今回、NTTデータとのシナジーを決める内部審査員9人のうち、5人も手が上がったのが、株式会社AnchorZの「DZ Security」だ。優勝にふさわしいイノベーティブな技術となっている。

 「われわれの夢は、デジタルの世界においても、これは危ない、これは危なくないといったことを考えなくて済む世界を造ること」と代表取締役CEOの徳山 真旭(まさあき)氏が語るように、この技術は誰にでも使える最適な認証を目指したものだ。

 これからのキャッシュレス時代、ITリテラシーの高い人たちだけが利用できるようなセキュリティー対策ではダメ。そこでAnchorZは、ユーザーが認証するということを意識しないで済む技術「DZ Authentication」を開発。バックグラウンドで顔や虹彩、指紋などといった認証を随時行なうため、ユーザーにとっては安全でかつノーストレスで利用できるのが特徴だ。

 たとえば、スマホの認証を通ってしまえば、ほとんどの人がアプリにIDとパスワードを覚えさせているため、誰でも使えてしまうだろう。しかし、「DZ Authentication」なら、随時バックグラウンドで認証しているため、アプリに覚えさせておくのではなく、随時認証して個人識別されるため、本人のアカウントでアプリが利用できるようになる。

端末認証だけでは、誰もがアプリを使えてしまう

 「DZ Security」には、クラウドへ個別パスワードで分散保存「DZ File Distribution」という技術も含まれる。これは、1つのファイルを異なる会社のクラウドサービスに分散して保存できるというもの。分散されたファイルには別々のパスワードが設定され、もしアクセスしたときに本人だと認識されればすぐに戻せるため、セキュリティー的に高くしかもユーザー側はそのことを意識する必要がない。この技術はすでに日本とアメリカ、中国で特許取得済みだ。

 すでに商品化の話もきているそうで、徳山氏は「われわれはローレベル技術が得意な会社。いろんな企業に採用していただかないと世の中の役に立てないので、みなさんと一緒にデジタルソリューションを提供できれば」と語った。

 
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