「働き方改革」が叫ばれてから2年以上がたち、企業における改革も進んできている。特にモバイルワークの導入については顕著だ。オフィス内でパソコンを使うワークスタイルから、パソコンを外に持ち出すワークスタイルへの変更には、メリットが大きい。例えば、外出先から帰社せずにその場で作業で切れば、移動時間のロスも減り、より効率的に仕事が進められるだろう。
ただし、モバイルワークのメリットを最大限に引き出すためには、どんなマシンを選ぶかも重要だ。オフィス内よりも、堅牢なセキュリティ対策をしなければ不安だし、クラウドを使ったデータのやり取りを導入するなら、常時接続の環境も整えなければならない。これらの条件を満たす一方で、営業マンであれば、取引先や顧客と接する際の仕事の方法についても検討すべきだろう。
そこで候補に挙がるのが、キーボード着脱式の2in1パソコンだ。「VAIO Pro PA」は、こうした条件を満たしつつ、「仕事のやり方」にも変化をもたらすパソコンになっている。
600gを少し超える程度の軽さと、クラムシェルの利便性を損なわない操作感
2in1パソコン、特にデタッチャブル型(キーボード着脱型)の製品は、タブレットとして本体を軽快に持ち運べる利便性がある一方で、ノートパソコンとして使い勝手、特に快適なキー入力を確保するという点で課題があった。それを一気に解決したのが11月に発売された「VAIO Pro PA」だ。
デタッチャブル型の製品は本体(タブレット部)だけを持ち運べば軽いが、キーボードを組み合わせると重いというものが多かった。しかしVAIO Pro PAは、キーボード装着時でも、約1.099kg(最軽量構成時)とモバイル性を損なわない軽さだ。しかも、新開発の「Stabilizer Flap」機構により、130度ほど開いても後ろに倒れず利用でき、VAIOの売りでもあるキーボードが自然な角度に傾斜し、かつパームレストと机上との段差も限りなく小さくするコンセプト(無限パームレスト)も受け継いでいる。
面白いことに、キーボード側はバッテリーの搭載・非搭載を選べる。約109gの重量アップにはなってしまうが、バッテリーを搭載すれば、重量増を補って余りある仕組みを備えている。
メリットは2点だ、第1にバッテリー駆動時間が約7.7時間から約14.4時間へとほぼ倍増すること。第2にキーボード部とタブレット部を分離した状態でも、ワイヤレスキーボードとして利用できる点だ。これを使った新たなワークスタイルの提案もある。キーボードユニットは単独販売もされているので、あとから追加するということも可能だが、ワイヤレスキーボード機能を使う場合は、本体購入時に「ワイヤレスキーボード」を選択している必要があることに注意が必要だ。
仕事の仕方も変化させる2in1マシンの新たな使い方
作業環境に合わせて利用スタイルを選択できる「VAIO Pro PA」は、法人利用にこそオススメしたいマシンだ。具体的な活用方法を見て行こう。
営業活動では、顧客にパソコンで作成した資料やウェブサイトの情報を見せながら説明する機会が増えている。しかし通常は、顧客と対面の位置に座って商談を進めることになるため、画面を見せるためには、どちらも画面が見える横向きに置いたり、顧客の後ろに回り込んでの説明になってしまう。
ここで問題になるのが、キーボード操作だ。入力や操作をするたびに、自分の側に向けなければならないし、後ろから操作すると変に近づきすぎてしまって気まずいといった状況も生まれる。タブレットであれば、顧客が直接タッチで操作できるので、ある程度の柔軟性が生まれるが、逆向きで画面を見ながら、操作を促すのはやはりやりにくい。
そこで、「VAIO Pro PA」である。タブレットとしてキーボードから外し、例えば立てかけるためだけの簡易クレードルや別売りのカバーを装着してテーブルへ立てるように置けば、画面はお客さま中心で見ることができ、操作はキーボードがワイヤレスで接続されるので自分の方へ向けて集中して操作できる。
保険や金融といった業種では、大きなディスプレーを置いた席を用意して、対面で説明するといったことも実施されているようだ。VAIO Pro PAであれば、よりコンパクトなスペースで、場合によっては出先でも同じことができる。顧客にとっては見やすい画面で理解がしやすい。営業担当はスムーズに自社の製品やサービスを紹介できるだろう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう