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一言で表現するならSEO:

メルカリの達人 売買の極意は

2017年12月15日 11時00分更新

 酒井さん(27歳・女性)はメルカリの達人だ。

 累計取引件数は約2000件、売上は300~400万円程度。商品購入額は売上額を上回る。「正規価格150万円のベッドが20万円で買える」などのお値打ち感に動かされ、衣類や家具など家にあるものの7~8割をメルカリで購入したという。

 売買のコツを尋ねてみると「一言で表現するとSEO。インプレッションを高め、滞在時間を延ばすこと」「資産は償却されるので機を逃がさずに売る」「ボヘミアングラスは絶対メルカリで買った方がいい」などパワフルな知見が得られた。

●フリマアプリがファッション誌代わり

── メルカリはどれくらい使っているんでしょうか。

 これは声を大にして言いたいんですけど、わたし、メルカリが出たばかりのときからずっと使ってるんです。わたしは2013年卒なんですが、就活で本やリクルートスーツやカバンなど就職後に一切使わないものを売りました。その時から使っていますね。

── メルカリ以外は使っていなかったんですか?

 その前はまだフリルとかヤフオク!くらいしかなかったんです。わたしはヤフオク!を使っていたんですけど、あれ振り込みに行くのめちゃめちゃ面倒くさいじゃないですか。それがすごくイヤだなと思ってたとき、フリルが出てきた。でもフリルは女性だけで男性が使えなかったから、メンズライクなコーデに使うようなメンズの服が売れなくて。そのときメルカリなら男性も使えたんで、メルカリに出すようになりました。

── 最初は服のやりとりから使いはじめたと。

 当時の洋服はすべてメルカリで買ってました。オフィスカジュアルって就職したばかりだと、何を着たらよいか わからないじゃないですか、だから片っぱしからCanCamに載ってるブランドで検索して。ただ、当時はまだフリルの方が使いやすかったんですよ。ユーザーのフォローができたので。メルカリも今はできるようになったんですけど、当時はできなかった。フォローするとおしゃれなお姉さまたちが何を着ているかわかるから、その系統で洋服のブランドをどんどん見ていって、ネットで調べてサイトで見て、勉強して知識を身につけていきました。

── フリマアプリがファッション誌代わりだったんですね。

 いまはインスタグラムがあるからいいんですけど。メルカリも慣れると同じような使い方をするようになりますね。検索の腕が上がって今やブランド名だけではなく、素材の名前にまで詳しくなりました。

── 酒井さんは主に売り手なんでしょうか。

 両方ですね。今日着ているものはコート以外すべてメルカリで買ったものです。

── メルカリコーデですね。

 家の中もそんな感じです。ベッドもメルカリ、ダイニングテーブルとソファのセットもメルカリ、クローゼットの中もメルカリ。うちのものは7~8割メルカリ。メルカリで節約したお金で欲しかった棚を新品で買いましたが、結局棚の中に入れている画集なんかはすべてメルカリです。

── 食べるもの以外すべてがメルカリでできているような感覚ですね。

 以前は食べ物も取引していたことがありました。オーダーしないと買えないもの以外はなるべくメルカリで買ってます。購入額は取材の前に確認しようとしてみたんですけど、金額が多すぎて途中で計算やめました。

── なぜそんなに買ってしまうんでしょう?

 たとえば1000円のものを3つ売ると売上が3000円じゃないですか。そうなると1万円のモノも実質質7000円で買えるんだって、いいものをガンガン買うようになっちゃって。ベッドも150万円くらいするクイーンサイズのベッドを20万円くらいで買いました。

── それはたしかに安いですね。

 安いですよね!そう思いますよね!ふだんの生活で20万円をポンと出そうとは思わないですけど、150万円から20万円って言われると……。

── たしかにお得に感じます。

 もともと実家も不動産屋だったこともあって、引っ越しが好きなんです。社会人年次が上がるにつれて、だんだん広い家に引っ越すようになると、ちょっといいものが欲しくなっていくじゃないですか。

── そのたびにメルカリでモノを買い増していったと。

 そうそうそうそう、そうなんですよ~。

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