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クラウドソーシング最大の問題点解決を目指すオフィスハック

業務を極限まで最適化!キャスタービズが考えるリモート×ボットの未来

2016年09月09日 07時00分更新

優秀な人材+ボットの構想

 現在、レベル100に近い人材を集めた良質なサービスとしてクライアント企業を獲得し、キャスタービズの事業は順調に伸びている。だが、高倍率の採用競争を勝ち抜いた優秀な人材をクラウドソーシングで提供するサービス、というだけで話は終わらない。キャスタービズの本質はこの先にある。

 「サービスにおける優秀人材が表側なら、裏側で力を入れているのはbotの開発。表ではクライアントはメッセンジャーサービスとして『ChatWork』や『Slack』を使ってやり取りをするが、それらの情報は全部システムで統合されている。いま行っているのは、統合された仕事の内容をタスクごとにすべて個別にチケット化して、その内容を自動的に書き出して、クライアントごとのタスクとして振り分けている」(中川氏)

 社内システムとして、1日約300件のタスクが上から下に時系列に表記され、クライアントのタスクごとに「いま対応中です」などの進捗状況が一覧できる仕組みで、見積もりの時間と実際に要した時間、対応した作業者名などの詳細情報もタスクごとに確認できる。

 ルーチンワークは「ルーチンタスク」として設定すれば、同じライン上に表示される。チャットツールを通してこのような業務内容を自動的にタスク化する「オートbot」は、完成に向けていま一番力を入れて作りこんでいるところだ。

 これ以外にも、スケジュール管理調整ではタグ設定の自動化も行っているという。

業務タスクを「作業ごとのコンテナにする」システム

画像提供:キャスター

 さらにキャスターでは、クライアントのタスクを行うのに要する時間のデータが蓄積してある。たとえば、スケジュール管理調整にはこれまでの業務平均で何分かかるかわかっているため、「見込み時間30分」という「タスクでの仮想コンテナ」が設定できる。

 これらのコンテナすべてにタスクごとの最適なマニュアルを設定することで、これまで数値として扱えなかった業務の運用がよりシステマチックに改善できる。メールチェック、アポイント調整、会食のセッティングなど、いろいろな業務があるが、それぞれが何分で行えるのかコンテナ情報として把握していれば、業務のバランスを見て一部だけを外注する選択肢も増える。

 「ほとんどの人は、メールチェックや会食用の店の予約に何分かかるのか厳密には考えていない。その点で、データの実証から『メールチェックは平均15分かかる』と答えられたらそれ自体が価値になる。たとえばキャスタービズで『メールチェックは15分』と集合知として設定できれば、15分のタスクとして世の中に流通させられる。この『タスクのコンテナ』のような概念を設定して、システムに実装させて、より効率化を進めたいと思っている」(中川氏)

 チャットサービスで人間相手と思うような反応を行う「コミュニケーションbot」は多くの企業が手がけている。ただ、キャスタービズがやっているような実際のビジネスでのチャット内容と連携して業務内容を自動化するような「オートbot」は、ほとんど作られていない。

 ここがキャスタービズのスタートアップとしての目の付け所だ。

 キャスタービズに集まるタスクは、多くの一般企業で普遍的に行なわれている業務が多い。その細かい業務もすべてデータとして「コンテナ化」すれば、業務全体をより最適化できる。自社サービスが多くの企業の「仕事のログ」と結びついているキャスタービズだからこそできるオフィスのハックであり、利用クライアントの効率アップにも寄与する仕組みをキャスターとしては目指しているという。

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