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射影機じゃなくてスマホで幽霊と戦う “零”インスパイアのホラー『DreadOut』:Steam

2015年09月30日 20時00分更新

 PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』から、面白いゲームを発掘して紹介するレビュー連載。第3回目はコーエーテクモゲームスの『零(ゼロ)』に影響を受けて作られた、インドネシア生まれのホラーゲーム『DreadOut』を紹介する。

 零は“射影機”と呼ばれるカメラで幽霊を写して倒すゲームだが、このDreadOutもそれに倣ったカメラが登場する。もちろん敵は幽霊だ。そして筆者は怖いものが苦手である。……なぜこのゲームを紹介すると決めてしまったんだ。

『DreadOut』

●Hinterland Studio Inc. ●1480円

有志による日本語化が完成

 ホラーゲームが苦手なのにこのDreadOutを紹介する理由。それは、つい先日このゲームの日本語化MODが完成したからだ。

 DreadOutのリリースが2014年5月であることを考えると、じつに1年4ヶ月経っての日本語化MODの完成。いちSteamユーザーとしてこれを紹介しないのはないだろう。

 下記のSteamユーザー“bo2n1185”氏が作成したガイドに従って日本語化MODをインストールすれば、零インスパイアのインドネシアゲームが日本語で楽しめるぞ。(編集注:公式のMODではないので、使用は自己責任でお願いいたします)

 Steam コミュニティ :: ガイド :: DreadOut 日本語化(有志翻訳)

スマホで戦え!

 さて、零と言えば「射影機」がおなじみだが、DreadOutのカメラはちょっと違う。カメラはカメラなのだが、現代っ子らしくスマホのカメラが武器になっている。つまり、スマホを覗きながら戦うのだ。

スマホなので懐中電灯代わりのライトもある。

 ゲームとしてはちょうど零のシステムに、最近流行りの“POVショット”(Point of View Shot、主観ショット)が追加された感じだ。カンタンに言うと、ホラーゲームにホラー映画でよくある要素が加わってより怖くなった。勘弁して。

主人公はカワイイ女子高生、これ大事

 説明はこれくらいにして、早速ゲームを始めていこう。DreadOutの主人公は女の子だ。しかし、海外製ゲームなのにアジア産のためかとっても“kawaii”。

主人公のリンダちゃん。黒髪ポニテ。

 プレイヤーは、このリンダちゃんを後方視点から動かしていく。カワイイ女子高生を見ながら遊べるとかホント最高。これで幽霊が出なければもっと良かったんだけど。

 ゲームはいきなり暗闇から始まるため何がなんだか分からないが、スマホのバイブ音がする方向に向かっていこう。暗闇のなかで光るスマホを見つけられるはずだ。

友達からの着信

「さあ電話に出よう」とスマホを拾うと……やっぱりだよ!

 筆者はもうこの時点でレビューを諦めたかった。もっとこう、銃でゾンビをバンバン撃ち殺す方向性でもいいんやで!

スマホを頼りに探索だ

 いきなりのドッキリに驚かされはしたものの、無事にスマホをゲットしたリンダちゃん。スマホのライトを頼りに、この真っ暗な世界を探索することとなる。

 ちなみにスマホのため、画面にレンズを通した風景をそのまま映し出せる。通常よりもスマホ視点の方がちょっぴり明るいのが特徴だ。

ゆっくりになるが、この視点のまま移動することもできる

 しかしながら暗い。スマホのライトは暗い。手前は見えるが奥はサッパリ見えない。しかも序盤に驚かされてるから、次は何が出るのかとビクビクしながら進むことしかできない。ホラーゲームにはやっぱり懐中電灯が必要ですよ。。。

幽霊を写せ!

 そんなこんなで暗闇を先へ進むと、待ってましたとばかりに幽霊がお出まししてくる。分かっちゃいたけどお帰り願いたい。

 幽霊さんにお帰り願うには、スマホの画面に捉えてパシャリとやればいい。近すぎず、遠すぎない距離からきちんと写せば、幽霊に対してダメージを与えられる。

光れば敵にダメージ。実体を持った敵もなぜかカメラで撮れば攻撃できる

 ただし、弱点を写さないと倒せない幽霊もいる。スマホのフラッシュで目をくらまし、うまく立ちまわって弱点を撮るようにしよう。

 もしもバトル中、撮影に失敗したり、見失ったりして幽霊に接近されると攻撃を受けてしまうぞ。

 1度や2度ならば耐えられるが、何度も攻撃を受けたり即死攻撃を受けると文字通りあの世行きだ。

 あの世では光の方向に走っていけば復活できるが、死ぬたびにその移動距離が伸びるので死ねば死ぬほど復活に時間がかかるので注意が必要だ。

スマホを使った謎解きも

 ゲームには、カメラを使った謎解きも存在する。というかそのことについての説明がスタート画面にしかなく、プレイ中はノーヒントなのでプレイヤーによっては開始10分で詰まる。というか詰まった。

 あれやこれやとネットで調べて分かったのが、仕掛けの存在だ。例えば、一見するとなんでもないようなこの壁も……

 スマホを通して見ると隠し通路になっていることが分かる。

 仕掛けに気付けなかったのは筆者がゲーム下手とかではなく、画面が暗すぎて分からなかったのだと言い訳させてもらいたい。……いや、すんません。下手です。

舞台はホラーの定番、学校へ

 そして先へ進んでいくと……なんだ、夢だったのか。

 さきほどまでの暗闇の世界とは一転して、いきなり楽しそうな車内の様子が映し出された。ああ、あの怖いの夢で良かった。

 と思いきや、んなこたーない。一行のなかのバカ男子が廃墟となった街へ突撃し、ついには学校を見つけてしまう。

 入らなければセーフなのに、やっぱり彼らは入ってしまうのである。絶対ダメだって、廃墟の街の学校とか“出るフラグ”立ってるじゃん!

 そして“夢”というチュートリアルを終えたプレイヤーは、夜の学校という本番に挑戦することとなる。

すいません、もうプレイやめていいっすか?(泣)

 そんなこんなで今度は学校を探索することになったリンダちゃん。いやホント夜の学校とか、普通入らないから。今すぐ出よう。でも扉が閉まっていて出られない。もはや泣きながら探索するほかない。

 校内には元学生と見られる幽霊が出現。さらには謎の生物も走り回っており、やっぱり絶対に入ってはいけない場所だったと確信させてくれる。

 幽霊だけではなくさまざまな仕掛けも用意されており、とある場所を撮影すると首吊り写真が撮れたりする。

ゲームを先にすすめるヒントでもあるが、怖い

 さらには学校とは関係なさそうな幽霊も多数出現。どうやら、インドネシアで有名な幽霊たちが登場しているらしい。らしい、というのは日本語で調べたかぎりではそうと言えるが、現地のことは実際には分からないからだ。

 とりあえず言えることは、怖いもんは日本産だろうが海外産だろうが怖い。

 この後、学校を抜けだしてその先へと進むのだが、学校をクリアした時点で筆者の残りSAN値(正気度)がゼロに。ゲームは面白いが、ホラーゲーム耐性にパラメーターを割り振れてなかったのが敗因です。

 というわけで夏もおわってしまったが、ホラーゲームでいっちょ涼しくなりたい人は挑戦して欲しい。

Steam用にオススメのゲーミングPCはこちら

ユニットコム『LEVEL∞ (レベル インフィニティ) C-Class | コンパクト・ミニマムモンスター・ゲーミングPC』

『DreadOut』
●Digital Happiness
●1480円(2014年5月15日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル アドベンチャー、独立系開発会社
DreadOut is a registered trademark of PT. Digital Semantika Indonesia.

■著者:篠原修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga

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