週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ちゃんとコショウだぞ、ニンニクだぞ:

富士そば「肉骨茶そば」ヤバい きちんと本格的な味

2019年12月11日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

「肉骨茶そば」
名代 富士そば
590円
https://fujisoba.co.jp/news/entry/entry001466.html

富士そばがマジな「肉骨茶」を出しているらしい

 アスキーグルメ担当のモーダル小嶋です。なにしろ一人でご飯を食べたりお酒を飲んだりすることが多いものですから、それをテーマにした連載をやれと言われました。

 「編集部の人はみんなそうでしょう、大切な人たちと仲よく食卓を囲むなんて朗らかな人はあまりいないでしょう」と言ったらみんなに冷たい顔をされ、さすがに申し訳なくなり、この「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」がスタートしました。前途多難です。

 さて、名代 富士そば(以下、富士そば)の「肉骨茶そば」が話題になっています。“にくほねちゃ”ではなくて“バクテー”です。シンガポール式の肉骨茶(バクテー)スープを富士そば流にアレンジしたもので、12月から全店で展開されています。およそ10万食分の肉骨茶スープを準備しており、2020年1月以降は数店舗で残り分を販売する予定とのこと。

「二日酔いが吹っ飛ぶ!?」だそうです。シンガポールを「SG」と略すのは(国名コードなのですが)ギブソンみたいでシブい

 肉骨茶については、公式にていねいな解説があります。マレーシアがイギリスの植民地だった頃、中国本土から来た中国人が故郷の料理に習って作り出したのが発祥だそう。労働者が牛を解体したあとに残った「削ぎ落とし切れなかった肉片がついた骨」を利用したことが、「肉骨」という名前の由来だとか。

 マレーシア式の肉骨茶とシンガポール式の肉骨茶は異なるそうで、富士そばで出しているのは、シンガポール式をもとにしたものだといいます。

 特徴は、にんにくとコショウが効いた豚スープ。「日本の方には強すぎるくらいですがローカルテイストの再現の為に大胆な味付けにしました」とのことで、そばつゆと、魚介類は使用していないそうです。そのあたりも肉骨茶の作り方と同じです。

肉骨茶そば。明らかに富士そばのいつものやつとは違う

 なぜ話題なのか。ずばり、味です。肉骨茶の味わいが、本場のシンガポールで食べられるものを彷彿とさせる、本格的なものだというのです。しかし、ほんとうに? 富士そばで?

 筆者も富士そばを愛好していますが、「富士そば大好き! 一番好きな立ち食いそばチェーン店です!」というテンションではありませんし、絶対の信頼を寄せている、ということではありません。あまり時間がないときの昼食に、仕事で帰りが遅くなったときの夜食に、よく立ち寄る、といった具合の存在。

 それでも、やたらとタイアップする「龍が如く」シリーズとのコラボメニューもよく食べますし、「煮干しラーメン」が好きすぎて、富士そばの中の人に「全店舗でレギュラーメニュー化したらどうか」と提案したこともあります。思いは通じたのかどうか。

フライドガーリックが激盛り

 閑話休題。そもそも、富士そばが、どうして肉骨茶なのか。富士そば海外班は、シンガポールで二日酔いになってしまったとき、フードコードでシンガポール式肉骨茶を食べていたそうです。

 要するに、海外のスタッフの好物だから、メニューにしてみようということらしい。「これウマいやんけ! 国内でも展開したろ!」的な勢いは買います。

 しかし、そうはいっても、どれだけ「ローカルテイストの再現」ができているのでしょうか?

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事