2015年06月06日18時00分

WWDCの隠し球はApple TVの超絶進化と新音楽ストリーミングサービスか

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 みなさん、こんにちは。いまだに週刊アスキーの吉田でございます。さて、日本時間の6月9日に開幕するWWDCでは、iOSやWatch OS、OS Xの新バージョンのデベロッパープレビューのほか、新サービスの登場も噂されています。ここでは、基調講演での発表が濃厚な2つのサービスについて、現在集まっている情報を元に予想していきます。

■Apple TV

WWDC2015
WWDCで新しいApple TVが発売される可能性があります。App Storeの利用が解禁されるかも。OSはiOSベースなのでiPhoneアプリの移植性は高いはず。

 Apple TVは新デザインの筐体がWWDCで登場するという噂があります。さらに、App Storeからアプリをダウンロード可能になりそうです。現在のApple TVは、チャンネルとして主に北米のサービスを中心に映像コンテンツが充実していますが、日本ではJリーグチャンネルなどが登場しているものの、まだまだコンテンツの数が少ないですね。

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App Storeアプリが解禁になることで「NHKオンデマンド」などの映像コンテンツが見られるようになるはず。

 App Storeアプリの利用が可能になれば、iOSアプリとして提供されている「NHKオンデオマンド」などのコンテンツをApple TVで利用可能になるかもしれませんね。民放5社も見逃し番組の共同配信に向けて10月からトライアルを開始しますが、Apple TV向けのアプリ開発もぜひ進めてほしいところです。

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App Storeで配布されているゲームをApple TVでプレイできる日が来るかも。現在は、iPhoneやiPadのゲームアプリをAir Playで液晶テレビなどに映し出すことしかできません。

 Apple TVでApp Storeを利用可能にするAppleの狙いは、ずばりゲームコンソールでしょう。十数年前のAppleは、Macをゲームプラットフォームとして積極的にアピールしていました。開発者に「Game Sprockets」というゲーム系のAPIを提供していたり、マイクロソフトのDirectXに対抗するQuickDraw 3D RAVEなどの3D描画技術も開発していました。当時はWWDCでゲーム系のセッションが多数用意されていたほか、Power Mac G4に超弩級GPUであった、GeForce2 MXを採用するなど、とにかく力が入っていました。結局は失敗に終わりましたけどね。

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現在のゲーム専用機と普及しているのではXbox OneとPS4、そしてWindowsマシン。

 しかし現在では、iPhoneがポータブルゲームコンソール機を駆逐するほどの勢いで普及しています。Appleとしてはゲーム業界を取り込むという目標を達成し、満願叶った感じかと思います。そこで次に狙うのがApple TVのゲームコンソール化なんじゃないかと。つまり、PS4やXbox Oneなどのゲームコンソールをライバルとして戦うということです。

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Appleは昨年のWWDCでApple A7以降の内蔵GPUの機能を効率的に引き出せる描画APIとしてMetalを発表しました。すでに、UnityやUnreal Engine 4などのゲーム開発環境が対応済みです。

 昨年のWWDCで、iOSデバイスのGPU機能をフル活用するためにMetalと呼ばれるAPIが発表されましたが、これこそのその布石だった可能性があります。現在のApple TVはApple A4のシングルコアチップが搭載されていますが、新Apple TVではMetal対応のApple A7以上を載せてくるんじゃないかと。さらに、ネットに常時接続している利点を生かして、クラウドゲーミング環境を構築するのではないでしょうか。Appleは広大なデータセンターを各地に持ってるので、そこのサーバーをゲーム用に稼働させるということも可能かと思います。

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新しいApple TVは値上げされる可能性もありますが、税込み1万円程度のゲームコンソールが出てくると衝撃ですね。

 8200円で入手できるApple TVがPS4やXbox Oneなどのゲームコンソールと肩を並べるようになったら……。結果は明らかですよね。

■HomeKit

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Siriを利用して家電をコントロール可能にするHomeKitはiOS 8の目玉機能として紹介された。

 iOS 8の目玉機能の1つだったHomeKit関連の発表もあるかもしれません。これはiOSデバイスの音声アシスタント機能であるSiriを使って家電をコントロール可能にする技術です。具体的には、自宅の照明をオンしたり、エアコンの設定温度を変更したりといった操作が、Siriに話しかけるだけで可能になります。

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サポートドキュメントには第3世代以降のApple TVがHomeKitのハブとして機能することが記載されています。

 このHomeKitで重要なプロダクトになるのもApple TVのようです。先日、HomeKitのサポートドキュメントが更新され、第3世代のApple TVであればHomeKit対応機器のハブとして機能し、外出先からSiriで操作コマンドを送れるようになるという内容が加わりました。

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Appleが認定したデバイスについては「Work with HomeKit」というマークが付きます。

 HomeKit対応の製品はすでに数社から登場しており、Appleが認定したデバイスについては「Work with HomeKit」というマークが付与されます。

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Ecobeeの「ecobee3 Smarter WiFI Thermostat with Remote Sensor」。

 Ecobeeの「ecobee3 Smarter WiFI Thermostat with Remote Sensor」では、温度調整などをSiriでコントロール可能です。

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ElgatoのEVOシリーズ。

 ElgatoのEVOシリーズは、温度や湿度、シンナーなどの揮発性有機化合物の含有量などをチェック可能。連動して動く照明やエアコンをSiriで制御可能になります。

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iHomeの「iHome Smart Plug」。

 iHomeの「iHome Smart Plug」は、この製品に接続した機器の電源のオンオフをSiriで制御可能です。

■新音楽ストリーミングサービス

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現在、北米でiPhoneやAndroid、Windows Phone用にサービスを提供している「Beats Music」。

 WWDCの参加者である開発者に直接関係がある話ではないので、この場で発表されるかどうかは微妙ですが、昨年買収して子会社化した米ビーツ(Beats)社が提供している音楽ストリーミングサービス「Beats Music」をiTunesのサービスとして取り込むという噂もあります。

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北米で提供されているAppleの音楽ストリーミングサービス「iTune Radio」。日本では提供されていない。

 Appleには現在、iTunes Radioという音楽ストリーミングサービスを提供していますが、あまり上手くいっていないようです。現在のiTunes Radioは、音楽専門のインターネットラジオ局を聴くといったスタイルです。

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あらかじめ用意されている「Weely Top 50」のステーション。

 あらかじめ用意されているステーションを選ぶ、もしくは自分の好みのジャンルやアーティストを探してマイステーションとして登録する必要があります。

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「iTunes Radio」でも再生中の曲を購入する機能があります。

 気に入った曲があれば、画面右上の価格が表示されているボタンをタップすることでiTunes Storeから購入することも可能です。

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「Beats Music」に備わっているその日の気分によって音楽をチョイスしてくれる機能。

 Beats Musicでは、そのときの気分によって選曲できる機能が目玉。これはSpotifyなどでも採用されているもので、ユーザーが新しい音楽に出会う機会を作ってくれます。Appleの新サービスはこの機能が必ず搭載するでしょう。

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「Beats Music」の音楽再生画面。

 もちろん、曲のスキップやループ再生、シャッフル再生なども可能になるでしょう。

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「Beats Music」のアーティストページ。

 アーティストページも用意される見込み。噂では、一部のアーティストにAppleだけに楽曲を提供もしくは先行提供してもらうように働きかけているとのこと。

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Spotifyのサイトには「日本でのサービス利用は現在準備中です!」という告知が1年以上も表示されています。

 音楽ストリーミングサービスで成功しているSpotifyは現在、国内大手レーベルとの交渉が超絶難航してるようで日本市場には未参入です。同様に、AppleのiTunes Radioも日本では利用できません。噂によると、Appleの新しい音楽ストリーミングサービスもまずは北米でスタートし、日本での展開は未定ということになるでしょう。

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インターネットラジオ局「block.fm」の番組を楽しめるiOSアプリ。

 しかし実は、Spotifyのようなサービスが日本でもすでに提供されています。m-floなどで活躍しているアーティスト☆Taku Takahashi氏主宰の「block.fm」というインターネットラジオ局を聴くアプリです。

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「block.fm」アプリでは、DJが作成したMixも聴けます。

 厳密には音楽ストリーミングサービスではありませんが、番組を保存できたり再生中の曲を一時的にキャッシュできたりとかなり使い勝手いいです。DJが選んだMixを聴けるので新しい音楽に出合える可能性もあります。

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「block.fm」アプリでは、運転中や運動中、リラックスしたいときなどの環境や雰囲気で音楽を選べます。

 しかも、そのときの気分や状況によって楽曲をセレクトする機能も備わっています。

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音楽系ニュースのキュレーションアプリとしても機能します。

 さらに、音楽関係のニュースを読むことも可能です。「block.fm」は、クラブミュージックが中心でJ-POPなど日本の音楽はほとんどありませんが、環境や気分に合わせて音楽を楽しめる機能は体験する価値があると思いますよ。

 週刊アスキーでは現地取材を含むニコニコ生放送をWWDC2015の基調講演開始の3時間前の6月8日(月)23時からお送りします。お楽しみに!

■関連サイト
WWDC2015
ライブストリーミングページ

『block.fm』
バージョン:1.0.2
App Store価格:無料
(c) block.fm (バージョンと価格は記事掲載時のものです)
App Storeアプリをダウンロード

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