2011年07月14日09時00分

8.11に被災地で追悼と復興を祈り、花火を打ち上げる『LIGHT UP NIPPON』

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 8月11日、東北地方太平洋沖地震で特に被害が甚大だった湾岸沿いの被災地から、“追悼”と“復興”を祈り、花火を一斉に打ち上げようというプロジェクト『LIGHT UP NIPPON(ライト・アップ・ニッポン)』。

LIGHT UP NIPPON

 熱意ある呼びかけと、度重なる話し合いによって、開催地は岩手県(宮古市田老地区、山田町、大槌町、釡石市、大船渡市三陸町)、宮城県(気仙沼市、石巻市釜谷、多賀城市)、福島県(南相馬市 、会津美里町、いわき市)の11ヵ所に決定。花火の費用は募金でまかなうことになっているが、7月12日現在で1300万円を超える額が集まった。プロジェクトメンバーは20代~30代。彼らが行動するにあたり最も大切にしたのは、地元の人たちの「花火を上げよう」という気持ちだという。

 発起人であり、プロジェクトメンバーの中心人物、高田佳岳さんにお話を聞いた。

LIGHT UP NIPPON

――3月、突然花火屋さんに飛び込み、花火を打ち上げようと思い立った経緯について、詳しくお聞かせいただけますか?

 「震災以降、学生時代をすごした大槌町の恩師や仲間の安否を心配していました。毎日凄惨なニュースばかりが流れる日々。ムダに会社も休みになって、余計に心配は膨らむばかり。募金でもないしボランティアの介護でもなく、瓦礫撤去でもない、自分にしかできないこと、自分だからできることを、ずっと考えていました。」

「そんななか、3月29日に東京湾の花火大会が中止になったことを聞きました。ふと“その花火を持って東北にいけないだろうか? 持って行ったら、喜んでもらえるのではないか? これは僕にできることではないか?” と思いついたのが始まりです。そして、3月30日、花火業者のところに飛び込み、このプロジェクトが動き出しました。」

――11ヵ所で同時に花火を打ち上げるという前代未聞の計画を実行するにあたり、プロジェクトメンバーの皆さんが最も大切にされていた部分はなんでしょうか?

 「地元の人の“花火を上げよう”という気持ちです。 11ヵ所は地元の方々の努力の結果であって、予定していたものではありません。すべては地元の人たちが、開催に向けて、一生懸命活動してくれた結果なんです。」

 「とはいえ、僕たちにももっと金銭的にも能力的にも余裕があれば、もっともっとたくさんの場所で上げられたかもしれませんが……
少なくともこれは始まりでしかなくて、来年、再来年と、本当にみんなで楽しく花火が見られるようになるまで、続けていこうと思います。」

――地元の方々との交渉の際、強く心に残った言葉などがあれば、お聞かせください。

 
「亡くなった人は上から、残された人は下から、同じ花火をいっしょに見られるようにしたい」

 「花火を上げたとき、家族がおばあちゃんから孫まで、みんな集まって庭で座って見てるんだよ。あれを見たときは涙が出たね。だからたいへんだったけど、また上げようと思ったんだ」

  「子供たちは何よりもこの花火を楽しみにしている。だから絶対に上げてやりたいんだ」

こんな言葉をいただきました。

LIGHT UP NIPPON

――花火師の方が譲ってくださった花火は、具体的にどの花火大会の花火が使われる予定か教えていただけませんか?

  「これは、当初、私達が考えていた“花火の玉が余っている”という考え自体が、そもそも間違っていたため、なんともいえません。 中止になった花火大会は数知れず。そこで使うための花火の玉は、日本中の花火師が1年近くかけてつくりこんでいくものだそうです。ですから、どこの大会のどこの玉、と明言することが難しいのです。」

――坂本龍一さんがこのプロジェクトに協力された経緯をお聞かせいただけますか?

 「発起人のメンバーに坂本さんと10年以上仕事をしている者がおります。その者から直接坂本さんへお願いをし、企画への賛同をいただき、音楽をお貸しいただけました。」

――選曲された『夕焼け小焼け』にはどんな意味が込められているのですか?

  「花火の打ち上げは、8月11日19:00。日の入りからまもなく、まだ薄明るい空。まさに夕焼け。この昼間と夜の間の時間に、追悼の花火を上げたいと思っています。BGMにするなら、日本人なら誰もが知っている楽曲で、いつか見た光景を思い出してもらえるものをと思い、楽曲を探し、最終的に坂本さんともお話して、この曲を選びました。」

――今回のプロジェクトには、さまざまな人のさまざまな思いがあると思います。主催者のみなさんが最も強く伝えたいメッセージをお聞かせいただけるとうれしいです。

「日本中の皆さんの“想い”の詰まったこの花火。地元の人と日本中がつながって、いっしょになってこの花火を打ち上げます。この花火で、今回の震災で亡くなった人たちへの心からの追悼の祈りと、合わせて少しでもたくさんの人に笑顔を届けられたらと思います。」
 

LIGHT UP NIPPON



 

LIGHT UP NIPPON

 公式サイトでは現在、毎日19時からウェブ上でつくったオリジナル花火を打ち上げるバーチャル花火大会を開催しているほか、被災地への応援メッセージを受け付けている。このプロジェクトの募金は一口1000円から。目安として3号玉を上げるには3000円、5号玉が1万円、10号玉が5万円となる。募金は公式サイトで8月11日当日まで受け付け中。

 当日の模様はニコニコ生放送で中継される予定です。

 『LIGHT UP NIPPON(ライト・アップ・ニッポン)』公式サイト
LIGHT UP NIPPON


※7月16日、17日は、一般の方々からいただいた浴衣を開催地に届けるプロジェクト『ゆかたエイド for LIGHT UP NIPPON』を京都、大阪、滋賀、千葉の4会場にて開催予定。詳しくは公式サイトで。

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