週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

MSI「Claw 8 EX AI+ CG3EM」をレビュー

CPU性能はRyzen 7 5700Xに比肩!Arc G3 Extreme搭載ポータブルゲーミングPCの性能は驚異的だった

2026年09月01日 10時00分更新

カジュアルゲーマーには“ちょうどいい”性能?

 ここからは本命のゲームを使用したベンチマークに入るが、その前にテスト条件について明らかにしておきたい。Claw 8 EX AI+のディスプレーは縦横比16:10の1920×1200ドットだが、比較対象のPCのディスプレーは16:9であるため、Claw 8 EX AI+側の解像度をフルHD(1920×1080ドット)に統一して検証した。

 また、アップスケーラーはゲームにより使用できる機能が異なるが、今回はXeSS、DLSS、FSRの優先順に使用することにした。そして、アップスケーラーの設定は、XeSSが「ウルトラクオリティー」、DLSSやFSRは「クオリティー」設定とした。

 これはインテルのXeSS(1.3以降)と、DLSSやFSRの設定の呼称が一致していないための措置である。上記の設定なら、レンダースケールは同じ(67%設定)になり、アップスケール処理前にGPUがレンダリングする解像度を一致させられる。

 さらに、フレーム生成はArc G3 ExtremeはXeSS-FGを優先的に使用するが、GeForce RTX 3050はDLSS FGに非対応であるため、FSR FGを使用している。無論、Arc G3 Extremeでもゲームの実装でXeSS-FGが使えない場合はFSR FGを適用した。

 フレームレート計測のルールは筆者が行っているGPUレビュー時と同じ。つまり、「CapFrameX」を用い、フレームレート計算の基準はディスプレー更新タイミングを利用するmsBetweenDisplayChangeとした。

「ARC Raiders」

 ARC Raidersでは画質は「中」、RTGIは「スタティック」に設定。このゲームはXeSS-FG非対応のため、両環境ともFSR FGを使用している。練習場において一定の行動をとった際のフレームレートを計測した。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

ARC Raiders:1920×1080ドット時のフレームレート

 Arc G3 Extremeのフレームレートは比較PCの約半分。UL ProcyonのVideo Editing Benchmarkと似たような結果になった。とはいえ、両手に収まるポータブル機では衝撃な成績である。もちろん、カジュアルにゲームをプレイするには十分な性能が出ている。

「Apex Legends」

 Apex Legendsでは、異方性フィルタリング「2X」、AO「低」、エフェクトディテールやスポットシャドウを「低」、テクスチャーやモデルディテールは「高」とするなど、Arc G3 Extreme環境におけるApex Legends側のオススメ設定をそのまま利用している。射撃訓練場において一定の行動をとった際のフレームレートを計測した。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

Apex Legends:1920×1080ドット時のフレームレート

 Apex Legendsでは比較PCの85%程度の性能まで迫っている。カジュアルにランキングマッチに挑むぐらいのプレイスタイルであれば、Claw 8 EX AI+は結構実用的といえるだろう。平均130fps弱であれば、内蔵ディスプレーの性能を十分引き出せるはずだ。

「Forza Horizon 6」

 Forza Horizon 6では画質は「低」に設定。XeSSが利用できるゲームのため、Arc G3 ExtremeはXeSSを使用。ゲーム内蔵ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

Forza Horizon 6:1920×1080ドット時のフレームレート

 比較PCの75%程度のフレームレートを記録。フレームレートが不意に落ち込むことはあるものの、平均で見れば十分プレイアブルな領域といえる。負荷の高い最新ゲームだが、ポータブルゲーミングPCでもここまで遊べるのだと素直に驚いた。まったりチルドライブには最適かもしれない。

「Marvel Rivals」

 Marvel Rivalsでは画質は「低」、フレーム生成はArc G3 ExtremeでXeSS-FG、比較PCでは(XeSS-FGも使えるが)FSR FGを使用。ゲーム内蔵ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

Marvel Rivals:1920×1080ドット時のフレームレート

 まず平均フレームレートで見ればArc G3 Extremeの性能は悪くない。ランキングのトップを狙うには辛いフレームレートだが、カジュアルに遊ぶには十分な性能が出ている。最低フレームレートの落ち込みが厳しいように見えるが、これはベンチマークシーンの切り替わり時のフレームレートに引っ張られているためだ。

 UL Procyon検証でも解説したが、メインメモリー共有型のVRAMを使用している関係で、シーンが完全に切り替わるような状況では、読み込みの待ち時間が長くなる傾向がある(=そのぶんフレームレートが下がる)ようだ。

「Mortal Shell II」

 最近出たソウル系アクションMortal Shell IIも試してみた。画質は「低」、アップスケーラーやフレーム生成はどちらの環境でもFSRを使用している。マップ内で一定のコースを移動する際のフレームレートを計測した。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

Mortal Shell II:1920×1080ドット時のフレームレート

 こちらもMarvel Rivalsと同様に平均フレームレートは良いが、データの読み込みかなにかのタイミングで盛大にカクつくというプレイフィールになった。VRAMがメインメモリー共有型だからなのか、インテルのGPUアーキテクチャー特有の問題かまでは切り分けができないが、Arc G3 Extremeにはどうも読み込み関連でモタつく傾向があるという印象を受けた。

「Neverness to Everness」

 NTEことNeverness to Evernessでは、画質を「パフォーマンス」に設定。アップスケーラーはXeSSに非対応、かつインテル系ではFSRは選択できなかったので、アンチエイリアスにUnreal Engine由来のアップスケーラーであるTSRを選択したが、レンダリング精度はネイティブ相当の「1」に設定した。

 テストは「橋間地」内の一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。計測は午前10時~11時の間に限定。天候は晴天に設定している。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

Neverness to Everness:1920×1080ドット時のフレームレート

 NTEはディスクリートのGPUを使っていても、状況によっては町中を歩いているだけでカクつくことが珍しくないゲームなので、Arc G3 Extremeもそういう時は目に見えてカクつくのは覚悟せねばならない。

 ただし、平均で見ると60fpsをなんとか達成できている。マップの探索要素を埋めたり、クエスト消化などカジュアルゲーミングなら良い感じに遊べるだろう。ちなみに、今回TSRの解像度スケール設定は「1」に設定したが、重さが気になるのであれば、0.7程度に減らすことを推奨したい。

「PRAGMATA」

 最後はPRAGMATA。画質は低を中心にテクスチャーを「中」、異方性を「高」、コンタクトシャドウをオンに設定し、レイトレーシングはオフとした。エリア2内の一定のコースを移動した際のフレームレートを計測。

Claw 8 EX AI+ CG3EM

ARC Raiders:1920×1080ドット時のフレームレート

 PRAGMATAのテストシーンはマップの読み込みに遭遇しなかったのか、Arc G3 Extremeでも滑らかなプレイフィールが得られる。惜しくも最低60fpsをキープできなかったが、下位1パーセンタイル点より下のフレームの平均(1% Low Avg)で58fpsであれば、概ね60fpsあたりを維持していることになるので、プレイは問題ないだろう。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事