●ここからは残念なお知らせ 人気割引が次々終了
一方で、手放しでは喜べない見直しも発表されています。出張が多いビジネスパーソンや、日常的に特急を通勤・移動利用している層には「改悪」にあたる内容です。
これまで、比較的直前の予約でも割引の恩恵を受けられたWEB限定割引商品の多くが、発売終了となります。東日本エリアを運行する全新幹線を対象とした「新幹線eチケット(トクだ値14)」は2026年9月16日に、「新幹線eチケット(トクだ値1)」は9月29日に発売終了となります。
特急いなほの「特急トクだ値14」は10月17日に、いなほやしらゆき、日光・スペーシア日光などの「特急トクだ値1」も順次終了します。予定が直前まで決まらないビジネスパーソンや突発的に出かけたくなる旅好きにとっては、これまでのような直前割引を受ける手段がなくなり、実質的な値上げに直面することになります。
●出張族・通勤利用には実質値上げ
さらに痛手なのが、在来線特急における定額割引の廃止です。あずさ・かいじ、ひたち・ときわ、成田エクスプレス、踊り子などで適用されていた、在来線チケットレス特急券の大人100円引き・小児50円引きの割引が、2026年9月30日の購入操作分をもって終了します。
筆者自身も自宅のある横浜と東京を移動する際、普通列車のグリーン車に乗るよりも安く乗車できるため、成田エクスプレスをチケットレスで利用することがあります。こうした日常的な移動での恩恵がなくなるのは非常に残念です。
また、特急つがる・スーパーつがるの在来線チケットレス特急券(トク割)の割引率も、10月1日乗車分から現在の35%割引から25%割引へと引き下げられます。それ以外の成田エクスプレスや踊り子などに設定されていた35%割引の在来線チケットレス特急券(トク割)は9月30日で終了。東京や神奈川から成田空港で海外へという人は、要注意です。
●今後は「28日前」が鉄道予約の新常識になりそう
今回の「えきねっと」の改定は、鉄道会社が「超・早期予約」と「ポイント経済圏の拡大」を強く推し進めている姿勢を明確に示しています。
「乗車28日前」という高いハードルを越えられる計画的な旅行者には、50%オフという破格のメリットを提供し、空席の早期確定と平日の利用促進を狙っています。一方で、直前手配になりがちな層や、チケットレス定額割引を利用していた層に対しては、割引を縮小・廃止する方向に舵を切りました。
決まった以上は、このルール変更に適応していくしかありません。レジャー目的の旅行は、とにかく「1ヵ月前」をデッドラインとして計画を固め、28日前の割引やポイント特別レートを確実に狙い撃ちしましょう。逆に、直前の手配が必要な場合は、運賃面での割引はスパッと諦め、「いかにチケットレスで時間を節約し、スマートに乗車するか」というタイムパフォーマンスそのものに価値を見出す思考へのシフトが必要と言えそうです。
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
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