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自作PC初心者にとっても組み立てやすいメリットも!

ゲーミングPCの見映えやコスパを求めるならマザーボードはコレ「MPG B760M EDGE TI WIFI」

2024年02月20日 11時00分更新

文● 石川ひさよし 編集●ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 まずCINEBENCH R23の温度推移だが、CPU負荷が非常に高いMulti CoreテストでもCPUの最大温度は52℃だった。その際のコアクロックは最大4089.9MHz、Pコア平均では3850.6MHz、CPUパッケージの消費電力は最大130W。CPU仕様の最大148Wまでは達しなかったようだ。このようにCPU負荷は高いものの、仕様上そこまでCPUの消費電力は上がらず、そのためVRMも最大37.5℃程度までしか上昇しなかった。上昇幅も7℃とゆるやかなカーブだ。

CINEBENCH R23の温度推移

 次のPCMark 10は普段使いを想定したものだ。ホーム、ビジネス、デジタルコンテンツ制作、ゲームといったシナリオで構成されているが、VRMに影響するCPU負荷は間欠的で持続するわけではない。CPU温度は最大52℃と、これはCINEBENCH R23と同じだがベンチマーク終了後のデータ保存時に記録したもので、ベンチマーク中の平均温度は25℃前後だった。もちろんVRM温度も最低31.5℃から最大33.5℃というごくわずかな変化だった。

PCMark 10の温度推移

 最後にFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマーク。フルHDの軽量品質と高品質、4Kの高品質と3つのパターンを計測してみた。なお、4K高品質は「快適」評価、ほか2つは「非常に快適」評価。前者はGPU負荷が高いパターンで、後者はCPU負荷側が高いパターンだ。

 CPU温度は、4K高品質時で最大41℃、フルHD高品質で44℃、フルHD軽量品質で43℃。後者は1℃違いだが誤差の範囲と思われる。4K高品質時はやはりGPUが1フレームを生成するのにより時間を要するためCPU側に余裕が生まれ、ほかよりCPU温度上昇が小さかったと考えられる。VRM温度は最大35℃だった。フルHDの2つはもちろんGPU負荷は高いものの、画素数が減った分だけ1フレームの生成が短時間になり、それを処理するCPU負荷が高まる。結果、VRM温度も高品質時で35.5℃、軽量品質時で36℃という結果だ。なお、VRMのスタート温度は順に33.5℃、33℃、32.5℃だったので、温度の上昇幅も4K高品質がもっとも小さく1.5℃、フルHD高品質が2.5℃、フルHD軽量品質が3.5℃だ。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマークの温度推移

 いずれにせよ、ゲーミングにおいてもVRMの発熱は小さく、これならVRM上のMOSFETはもちろん周辺のコンデンサなど電子部品についても、熱によるダメージは最小に抑えられそうだ。当然だが動作音も静か。36cmクラスの簡易水冷はややオーバースペック気味で、12cm角ファン2基の空冷クーラーあたりを組み合わせれば、十分な冷却性能とさらなる静音性を手にできるだろう。

フルHD~WQHD環境なら最高画質も狙えるパフォーマンス

 パフォーマンスも添えておこう。Core i5とは言えPコア6基、Eコア4基あるため、CPU関連のベンチマークはそれなりに高いスコアが出ている。GeForce RTX 4060 Tiビデオカードを搭載している点で、PCMark 10(Extanded)のとおりホーム&ビジネス用途も快適だ。

PCMark 10(Extanded)のベンチマークスコア

 肝心のゲームだが、GeForce RTX 4060 TiがターゲットとするのはAAAタイトルでフルHD(1920×1080ドット)~WQHD(2560×1440ドット)の高画質設定あたりになる。Forza Horizon 5やHorizon Zero Dawn、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマークあたりを見ると、4Kは画質設定を落として、WQHDなら最高画質でも60fps超といった結果だ。GeForce RTX 4060 Tiのビデオメモリが8GBである点からも4K、最高画質はかなりキビシイ。レイトレーシングを用いたCyberpunk 2077だと、WQHDでも画質設定を調整する必要が出てくる。なお、最高画質のレイトレーシング:オーバードライブはフルHDでもキビシイ印象だ。

PCMark 10(Extanded)Gamingのスコア

 まとめると、GeForce RTX 4060 Tiでメインストリームと呼ばれるフルHD~WQHD環境はカバーできる。CPU側もコスパという視点ではCore i5-14400がベストな選択肢と言えるだろう。もちろん上位のGPU、上位のCPUで組めばフレームレートは飛躍的に向上するのだが、発熱量が増えて冷却パーツやケースもよりよいものが求められ、動作音も大きくなる。

見映えもコスパも求めるならMPG B760M EDGE TI WIFI+ Non-K Core

 今回のMPG B760M EDGE TI WIFIと以前検証したMAG B760M MORTAR WIFI IIは、MPGとMAGといったようにグレードは異なるものの兄弟モデルのように仕様が近い。ならばより低価格のMAG B760M MORTAR WIFI IIをという方も当然いるだろう。一方でMPG B760M EDGE TI WIFIの魅力は、よりゲーミング寄りのデザインや付加価値にある。デザインは写真のとおり、付加価値の中でもとくにユーザーフレンドリーな部分は自作PC初心者にとっても「組み立てやすさ」の部分でメリットになる。こうしたメリットを考慮すると、価格差以上と感じられたがいかがだろうか。

 検証ではCore i5-14400を組み合わせたが、サポートリストにもあるとおりCore i9-14900KをはじめとするハイエンドCPUとの組み合わせも問題ない。ただ、メインストリームと呼ばれるCore i5-14400との組み合わせはコスト面でも冷却面でも静音性でもなかなかよい組み合わせだった。ビデオカードは予算次第だが、フルHD~WQHD環境ならGeForce RTX 4060 Tiもよい選択肢と言えるだろう。ちょうどよい価格帯だからデザインも選べる。それを組み合わせるマザーボードのデザインにもこだわれる。見た目にこだわるゲーミングPCは高く付くものだが、MPG B760M EDGE TI WIFIをベースにうまくまとめ上げれば満足いく1台が組めるだろう。

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