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ゲームによっては大幅にfpsが向上!最新A580を含むインテルArc Aシリーズを横並びで徹底比較

2023年12月29日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII
提供: ASRock/テックウインド

デュアルファン設計で落ち着いたデザイン

Arc Aシリーズ

製品名:Intel Arc A750 Challenger D 8GB OC
実売価格:4万7000円前後

 A770の下位にあたるのがA750だが、本製品は現行執筆時点では流通量が少なく、値段のボリュームゾーンはむしろ前述のA770搭載カードより高め。性能的にA770をやや下回るといった感じだ。ChallengerシリーズなのでPhantom Gamingシリーズのような煌びやかさ(RGB LEDのこと)はないが、ソリッドな印象のデザインが◎だ。

Arc Aシリーズ

映像出力はDisplayPort×3+HDMI×1の定番構成。冷却性能も重視するPhantom Gamingシリーズだけあって、カードは3スロット分を占有する

Xeコアは24基、ワットパフォーマンスに優れる

Arc Aシリーズ

見た目はA750と変わらない

製品名:Intel Arc A580 Challenger 8GB OC
実売価格:3万1000円前後

 ゲーミング向けArcとしては最後発のA580だが描画性能を左右するXeコア数は24基と、A750の28基からほとんど削られておらず、かつ足回りはVRAM 8GB&256bitバスで同じ。若干クロックが下げられているためA580のTBP(Total Board Power)は185W(A750は225W)に下がっており、A750やA770よりもワットパフォーマンス志向のGPUといえる。

 価格的にも3万円台前半と非常に安いため、フルHDまでの戦場であれば、A750よりコストパフォーマンスは良い。重めのゲームはやや苦手ではあるが「Rainbow Six Siege」クラスの軽量級ゲームであれば、フルHD&高フレームレートのプレイが期待できるだろう。

Arc Aシリーズ

Challengerシリーズの場合ヒートシンクが基板+バックプレートよりはみ出すデザインを採用。RGB LEDは一切持たないため余計なスイッチやヘッダピンは存在しない。カード全長は271mmだ

Arc Aシリーズ

A750よりも劇的に消費電力は下がったが、補助電源は8ピン×2構成だ

AV1ハードウェアエンコード向け

Arc Aシリーズ

製品名:Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC
実売価格:2万1000円前後

 Arc Aシリーズで最初に投入されたのがエントリー向けのA380。A580の下というイメージだが、Xeコア数はA580の24基に対しわずか8基、メモリーバス幅も96bitとコストダウン志向の強い設計になっている。

 ゲーム用と言うよりはディスプレー出力が追加で欲しい、あるいはArc Aシリーズから利用できるAV1のハードウェアエンコード機能が使いたい(DaVinci Resolveで利用可能)人向け。製品投入時期が昨年である関係で流通在庫も少ない。もし手に入ってもグラフィック性能では+1万円強で手に入るArc A580の方が上だ。

 また、姉妹品としてロープロファイルに対応した「Intel Arc A380 Low Profile 6GB」もあるが、本稿では検証していない。ゲーム用としてはA580の費用対効果が高く、ディスプレー出力用としては次のA310の方がより安価だからだ。

 ただIntel Arc A380 Challenger ITX 6GB OCが補助電源(8ピン)を必要とするのに対し、Intel Arc A380 Low Profile 6GBはファクトリーOCされていない仕様であるため補助電源不要となる。

Arc Aシリーズ

ショート基板にシングルファン仕様のGPUクーラーを搭載しているため、カード長は190mm。旧世代PCの場合ケース設計が旧く長尺のカードを装着することが難しい場合があるが、このカードなら装着できる確率は高い

Arc Aシリーズ

A380は消費電力が小さいため補助電源なしでも動作させることができるが、Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OCはファクトリーOCモデルである関係で8ピン補助電源を追加。こうすることで安定動作を盤石なものにしている

補助電源なしで使用できるローエンドモデル

Arc Aシリーズ

製品名:Intel Arc A310 Low Profile 4GB
実売価格:1万6000円前後

 Arc AシリーズのローエンドがこのA310。Xeコア数はA380の8基よりさらに少ない6基構成となった結果、価格もさらに安くなった。ゲームの快適プレイにはほど遠いスペックではあるが、実売1万6000円前後という激安GPUにおいても(遊べるとは言えないが)レイトレーシングに対応しているし、AV1エンコードも利用可能だ。

 同価格帯で流通しているGeForce GT730やRadeon RX 550では面白くないし、新しい機能を安価で試したいという人には見事にハマるビデオカードといえるだろう。ロープロファイル対応。

Arc Aシリーズ

ロープロファイルかつ基板長も短いのでブック型のスリムPCにも装着できる。補助電源は不要なのでポン付けしてドライバーを導入するだけで使えるのは良い。ただし厚みは2スロット分占有する

Arc Aシリーズ

映像出力はDisplayPortとHDMIがそれぞれ1系統ずつ。図はロープロファイル向けのブラケットが装着してあるが、製品版には通常サイズの交換用ブラケットも同梱されている

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