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ゲームによっては大幅にfpsが向上!最新A580を含むインテルArc Aシリーズを横並びで徹底比較

2023年12月29日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII
提供: ASRock/テックウインド

4世代のドライバーで比較する

 今回の検証環境は以下の通りだ。今回はArc Aシリーズ横並び比較となるため、特に比較用GPUは用意していない。Resizable BARやSecure Boot、メモリ整合性やHDRは一通り有効化。

 さらにCore i9-14900K(とCore i7-14700K)で利用できるDTT(Intel Dynamic Tuning Technology)を有効化することで、APO(Intel Application Performance Optimization)による処理の最適化も追加している。

【検証環境】
CPU インテル「Core i9-14900K」
(24コア/32スレッド、最大6GHz)
CPUクーラー 簡易水冷、360mmラジエーター
マザーボード ASRock「Z790 Nova WiFi」(Intel Z790、ATX、3.08)
メモリー Micron「CP2K16G56C46U5」(16GB×2、DDR5-5600)
ストレージ Micron「CT2000T700SSD3」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0)
ビデオカード ASRock「Intel Arc A770 Phantom Gaming 16GB OC」(16GB GDDR6)、
ASRock「Intel Arc A770 Phantom Gaming 8GB OC」(8GB GDDR6)、
ASRock「Intel Arc A750 Challenger D 8GB OC」(8GB GDDR6)、
ASRock「Intel Arc A580 Challenger 8GB OC」(8GB GDDR6)、
ASRock「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」(6GB GDDR6)、
ASRock「Intel Arc A310 Low Profile 4GB」(4GB GDDR6)
電源ユニット Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」
(1000W、80PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」(23H2)
Arc Aシリーズ

Microsoft Storeで入手できるAPOのフロントエンドアプリ(無償)を導入することで、本来BIOS上で有効・無効化が必要なAPOをWindows上から制御できる。またAPOに対応したゲームを起動した後に限り、APOのフロントエンドアプリ上にてゲーム個別の有効・無効化が選択できる。今回の検証では1タイトル(「Rainbow Six Siege」)がAPOで最適化された

 また、ドライバーは以下の4本を用意した。グラフ中では末尾4ケタのみを表記している。 各ドライバーはざっくり5ヶ月程度のスパンでリリースされている。ファーストリリースであるv3490ドライバーから2023年3月にリリースされたv4146ドライバーとの差は既に検証済だが、本稿はそれをさらに拡大した、というわけだ。

・31.0.101.3490(v3490と略。以下同様)……Arc最初期のドライバー。2022年10月リリース
・31.0.101.4255(v4255)……DirectX 9/ 11パフォーマンスのテコ入れ後。2023年3月リリース
・31.0.101.4644(v4644)……2023年8月リリース
・31.0.101.5081(v5081)……2023年12月リリース

 今回試した5種類のArc Aシリーズのうち、後発(2023年に市場投入)のA310とA580については旧世代動作しないドライバーもあった。そうしたドライバーについてはグラフから除外している。

ドライバーにより徐々に改善傾向が見られるOverwatch 2

 ではゲームの検証を始めよう。前回の新旧ドライバー検証では古めのタイトル中心の検証であるが、今回はより新しいゲームを用いて検証する。

 まずは「Overwatch 2」から始めよう。画質“エピック”を選択しレンダースケール(RS)は100%、フレームレート上限600fps、さらにFSR 1/2はオフに設定。マップ“Eichenwalde”におけるBotマッチを観戦中のフレームレートを計測した。

Overwatch 2:1920x1080ドット時のフレームレート

Overwatch 2:2560x1440ドット時のフレームレート

Overwatch 2:3840x2160ドット時のフレームレート

 このゲームは初期ドライバーの頃から安定したフレームレートが出ている印象だったが、ドライバーの改善によりじわじわと改善傾向が見てとれる。A770はVRAM違いどころか下位のA750との差はかなり小さい。

 さらに言えば最新のA580は上位のA750と比較すると、実売1万円差の割にはさほどフレームレートが下がっていない。ただA380までランクを落とすとXeコア数やメモリーバス幅等のな制約から一気にパフォーマンスが落ちる。フルHDであればA580、WQHDであれば画質を落とした上でA750より上を選ぶのが良いだろう。

Call of DutyはフルHDならA580以上で快適に動作

 続いては「Call of Duty」で試す。画質は“極限”、アップスケーラーはオフに設定した。“Call of Duty: Modern Warfare III”に含まれるベンチマーク機能を再生中のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

Call of Duty:1920x1080ドット時のフレームレート。v3490ドライバーではゲームがエラーを出して動作しなかったため、当該部分の値はナシとなる(以下同様)

Call of Duty:2560x1440ドット時のフレームレート

Call of Duty:3840x2160ドット時のフレームレート

 Overwatch 2よりも描画負荷が格段に高いため、最高画質設定ではA770でもフルHDでのプレイが限界。それでも画質を下げるか、アップスケーラー(FSR 2)を有効化する必要があるだろう。

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