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【レビュー】ゲームに動画も超快適! Apple M3搭載の14インチMacBook Pro

2023年11月06日 23時00分更新

M3モデルの質量は約1.55kg。軽量なモバイルパソコンです

ビジネスシーンでも頼もしいロングバッテリー設計

 内蔵バッテリーによる連続駆動時間については、インターネットブラウジングだけ楽しむのであればM2搭載の13インチモデルが約2時間勝りますが、反対に動画再生の場合は新しいM3搭載機が約2時間長く楽しめます。YouTubeやNetflixなどのサービスも採用する、圧縮効率に優れるAV1形式による動画ストリーミングのデコードにM3チップの新しいメディアエンジンが対応するからです。M3搭載機は別途、アップルの96W USB-C電源アダプター(標準構成では70W)を入手すると高速充電ができます。

 「足回り」がかなり良くなるM3搭載の14インチMacBook Proは、M2搭載13インチのMacBook Proよりもわずかに本体が重くなりますが、その差は約150gとわずかです。バッグに入れてしまえばその差はほとんどわからないと思います。

 あとは価格です。M2搭載の13インチMacBook Proは「10万円台後半から買えるMacBook Pro」として貴重なラインナップでした。M3搭載の14インチMacBook Pro(ユニファイドメモリー8GB)の価格は24万8800円からです。ただ、昨今はパソコンで扱うファイルのデータサイズが大きくなっています。モバイルPCのストレージ容量が256GBでは心許ない時代になりました。M2搭載機のストレージ容量は512GBに引き上げると、価格は20万6800円でした。

 よりパワフルなM3チップになって、さらに高画質なLiquid Retina XDRディスプレイや豊富なスロットが揃うことを考えれば、約4.2万円の価格差はリーズナブルだと言えます。14インチのMacBook Proは誕生から2年が経ちましたが、インテル製プロセッサを搭載するMacBook Proから買い換えるとデザインの新鮮味も楽しめるでしょう。

Liquid Retina XDRディスプレイと高性能GPUでゲーミングが快適

 ミニLEDバックライトを搭載するLiquid Retina XDRディスプレイは映像の明部ピークを力強く描き、暗部をしっかりと引き締めます。MacBookシリーズのディスプレイは色再現がとても自然で、階調表現もきめ細かくできるところが特長です。

明暗の繊細な再現力にも富むLiquid Retina XDRディスプレイ。静止画の編集作業も快適です

 アップルが今年発売したM2搭載の15インチMacBook Airも魅力的な大画面モバイルパソコンですが、動画エンターテイメントを楽しんだり、iPhone 15シリーズで撮れるHDR動画をベストな環境で編集するならば、やはりMacBook ProシリーズのLiquid Retina XDRディスプレイがベターです。

 Apple M3チップは、グラフィックス処理の中核を担うGPUのアーキテクチャをブラッシュアップしています。GPUによるタスクが必要とするメモリーを正確に割り出して、適切な量を配分する「Dynamic Caching」のテクノロジーを載せたことにより、GPUに高い負荷がかかるゲームも滑らかにプレイできます。

 さらにmacOS Sonomaでは、ゲームアプリを立ち上げると自動的に「ゲームモード」がオンになります。光の効果を映像のリアルな陰影表現に活かして、迫力あふれるバトルシーンを楽しませてくれるNEOWIZのアクションRPGゲーム「Lies of P」の非常に緻密なグラフィックスもM3チップが軽々と処理をこなします。

ゲームモードがワイヤレスゲームコントローラーの入力遅延を抑えます

 ゲームモードにより、ワイヤレスゲームコントローラーの入力レイテンシが低減されます。ソニーのDualSenseコントローラーによる操作感はとても快適でした。

macOS Sonomaのゲームモードと相性の良いAirPods Pro

 オープンにサウンドが鳴らせる環境であれば、ぜひ6スピーカーサウンドシステムを活用すべきですが、夜間など静かにゲームを楽しみたい時間帯にはMacBook Proのケーブルで充電できる、USB-C対応になったAirPods Proが活躍します。MacBook ProにAirPodsを組み合わせると、ゲームモードがオンの時にワイヤレスオーディオの遅延が低減されます。

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