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日常と非常をフリーにする「フェーズフリー」ガジェットと言うらしい

かわいいのに災害時に役立つ相棒、マルチレトロラジオ「RELAX」を試す

2023年11月02日 18時00分更新

ちいさいボディに詰め込まれた
RELAXの7つの機能を試してみた

 まずは気になるサポート用の充電性能を試してみました。10月下旬の快晴の日、試しに9時から1時間ほどソーラーパネルを太陽に向けて放置しましたが、懐中電灯、ラジオともに動作しませんでした。フル充電には約70時間かかるということなので、もっと強い日差し、またはしっかり時間をかけなければ、充電できないようですね。

電源を入れるとディスプレーと周波数スケールがオレンジ色に点灯

ソーラーパネルで充電。「平均的に日光が当たっている場合」でフル充電に約70時間かかるので「日常時」での使用はちょっと厳しいですね

LEDパネルをソーラーパネルに至近距離で照射すると、ディスプレー右の充電ランプが点灯し、充電されていることがわかります

 一方、緊急用の手回し充電では、1分で懐中電灯、ラジオを使用できることを確認しました。ただし同じ状態でBluetooth接続を試してみたら、すぐに「ローバッテリー」の警告音声が鳴りました。MP3データの再生もスタートしません。バッテリーが極端に少ないときでも、懐中電灯やラジオは使えますが、Bluetooth接続、MP3データの再生機能は利用できないようです。

手回しハンドルで充電。まあまあ負荷があるので長時間回すのはツライ。個人的には1分なら余裕ですが、5分はちょっとしんどいです

 スマホなどを充電できるモバイルバッテリー機能については、問題なし。ただし、RELAXのバッテリー容量は2000mAhなので、たとえばバッテリー容量が4422mAhの「iPhone 15 Pro Max」は、1回の充電ではフルチャージできません。充電時の内部損失を考慮すると、フルチャージのためには3回以上の充電が必要となります。とは言え電源を確保できない場所でも手回し&ソーラー充電でスマホを充電可能なのですから、緊急時には重宝しますね。

USB Type-A端子経由でスマホを充電。電源を確保できない場所で手回し&ソーラー充電可能なのは安心感があります

 ラジオとしてはやや微妙。というのもアンテナが本体に内蔵されているのはよいのですが、感度があまりよろしくなく、周波数スケールの調整がシビアなんです。さいたま市の筆者の自宅ではいくつかのラジオ局はわずかにノイズが入るぐらいの音質で聴くことができましたが、やはり外付けアンテナを搭載してほしかったなーというのが率直な感想です。普段はRELAXに接続したスマホから「radiko」を再生して、非常時に本製品のラジオ機能を利用する……という使い方がよいかもしれませんね。

ラジオチューナー用アンテナは本体に内蔵。アンテナを伸ばすことなく、短波、FM、AMラジオを聴けます。ただあまり本体内蔵アンテナの感度はそこそこで、周波数スケールの調整もシビアです

 時計、アラームは搭載されていて嬉しい機能ではあるのですが、ちょっと設定方法が複雑。ちなみに説明書では7つのステップで解説されています。毎朝の目覚ましとして利用するならよいですが、日によって起きる時間が違うのなら、素直にスマホのアラーム機能を利用しましょう。

電源を入れたときのみ時刻が表示。アラームも設定可能です

 災害時や緊急時に大きな音と光を出す「緊急アラーム」は底部スイッチを「SOS」にセットするだけで利用可能。緊急時にもすぐにオンできますね。ただ本体のスピーカーを使用しているので、音はそれほど大きくはありません。安全に直接関わるので、防犯ブザーや緊急ホイッスルなどと併用することをお勧めいたします。

底部のスイッチを「SOS」に合わせると、LEDライトが点滅し、アラームが鳴ります。アラームの音量は「音量ダイヤル」で調整可能です

 懐中電灯としては120ルーメンということで一般的な用途であれば十分な明るさです。消費電力を節約できるように明るさを調整する機能がほしかったところですが、シンプルな使い勝手を重視してあえて機能を絞った作りにしたのだと思われます。

「懐中電灯スイッチ」を押すとLEDライトが点灯。明るさは変更できません

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