週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

BALMUDA The Speakerは光と音の共演で感情をゆさぶってきます

バルミューダのスピーカーはエモ度100点満点中100点でした!

2023年10月19日 18時00分更新

 「光」と「音」って相性抜群。すんげー昔のご先祖様は、たき火の周りで音楽を奏でながらウェイウェイと踊り回っていたことは、漫画で読んだことがあるので知っていますが、筆者はサタデーナイトにフィーバーする世代ではなかったので、南青山のバイト先のチョイ悪先輩に連れていってもらったクラブで、テクノに合わせてレーザー光線がホールを駆け巡り、ミラーボールの光が煌めいていたのを目撃したのが最後です。「光」と「音」が素晴らしく相性が良いことは、一応、実体験として知っておりますので安心して下さい。

 というわけで、今回レビューするのは光と音を楽しめるスピーカー「BALMUDA The Speaker」(実売価格3万8500円)なのであります。

バルミューダ「BALMUDA The Speaker」

ざっくり言ってしまうと
おしゃれすぎるランタン型スピーカーです

 「BALMUDA The Speaker」は、端的に申し上げれば光るスピーカー。円筒ボディーには、天面に77mmスピーカー、中心にはLEDユニットが内蔵されており、スマホなどとBluetooth経由で接続することで、音楽を再生しつつ、光の煌めきを楽しめます。乱暴な言い方をすると、Bluetooth対応のランタン型スピーカーですね。

 ただし、それほど光量が強いわけではなく、ランタンのような吊り下げ型のフックはないので、適当な場所にぶら下げることはできません。あくまでも音楽と光の競演を楽しむためのオーディオ製品です。

 本体サイズは直径105mm×高さ188mm、重量約1.0kg。リチウムイオンポリマーバッテリーが内蔵されており、Bluetooth接続時のバッテリー駆動時間は約7時間、充電時間は約2.5時間です。

 サイズ感は生ビールのジョッキを一回り大きくしたぐらい。写真で見る印象よりずっとコンパクトで繊細ですね。ちなみにカラーはブラックとホワイトの2色が用意。個人的にはアウトドアで使うならブラック、室内のテーブルに置くならホワイトがいいかなーと思いました。

 さて、円筒部分は製品が届くまでガラスだと思い込んでいたのですが、到着した貸出機を軽く指で弾いたらアクリル素材でした。どのぐらいの耐久性を備えているかは不明。でも、ガラスよりは割れにくそうで安心です。

本体サイズは直径105mm×高さ188mm、重量約1.0kg。カラーはブラックとホワイトの2色が用意

台座はABS、スピーカーはABSと鉄、透明パイプはアクリル、金属パイプはステンレス鋼と真鍮。透明パイプは割れにくさを重視してアクリル素材が採用。でも透明度が高いのでぱっと見はガラスっぽいです。質感はさすがはバルミューダという感じです

 台座背面にはAUX(外部入力端子)、電源ボタン、音量ボタン(-/+)、音量インジケーター、LiveLight(押すとBeat、Ambient、Candleと光り方が変わります)/ペアリングボタン、充電インジケーター、充電端子、台座底面にはリセットボタンが用意されています。

 AUXを使えば、手持ちのアナログオーディオ機器も有線接続できます。BALMUDA The Speakerはアナログオーディオ機器の暖かみを表現するのにピッタリですね。

台座の裏側にはAUX(外部入力端子)、電源ボタン、音量ボタン(-/+)、LiveLight/ペアリングボタン、充電インジケーター、充電端子を用意

底面にはリセットボタンを用意。電子機器に搭載されているリセットボタンはメーカーの良心だと思っています

 天面の77mmスピーカーには、立体的な音像を作る独自ドライブユニットと、音の輪郭をクリアにする密閉型エンクロージャーが組み合わされ、さらに360度に音が広がる上向き構造を採用することで、立体的でクリアな音像を実現しているとうたわれています。音質についてはのちほど言及いたしますね。

天面の77mmスピーカーのベゼルには「Designed by BALMUDA in Tokyo」の文字が印刷されています

パッケージのサイズは140×140×260mm

パッケージ内には本体、説明書、ACアダプターが同梱

ACアダプターのコード長は実測105mm

ACアダプターの型番は「DBC015A-0503000J」。仕様は入力100-240V~0.4A、出力5V 3A、容量15W。BALMUDA The Speakerの専用品と指定されています

左が説明書用紙ケース、右が説明書。紙ケースの表には操作方法、裏にはBluetoothペアリング方法が記載されており、クイックスタートガイドを兼ねています

バルミューダはデザイン性の高いメーカーですが、説明書はある意味実直。体裁はスマートだけどわかりにくい説明書よりも断然よいです

本体の重量は実測1073g

音に合わせて光が明滅すると
音楽との一体感が増してトランス状態になれる

 BALMUDA The Speakerを実際に使ってみた感想ですが、まず、音量がハイパー大きいです。iOSの「ミュージック」アプリで、シーザーズの「Jerk It Out」を最大ボリュームで再生した際の最大音圧は95.5dBA。一軒家でも近所迷惑になりかねない音量ですね。貸し切りのキャンプ場や島などであれば、最大ボリュームで存分に本領を発揮できることでしょう。

 音質的には、それぞれの音がちゃんと分離して聞こえ、低音寄りの味付けではありますが、中音、高音域もバランスよく再生されていると感じました。ただ、音質的にはもっと優れているBluetooth対応ポータブルステレオスピーカーは、同価格帯で存在しますので、光と音の組み合わせに美しさや価値を見出せる方こそ、BALMUDA The Speakerを選ぶべきです。

 本製品には、LEDユニットがダイナミックに光る「Beat」、暖かく光る「Ambient」、蝋燭のように静かに光る「Candle」の3つのモードが用意。音楽に合わせて光り方を選べます。

 いろんな音楽を聴いてみましたが、音に合わせて光が明滅すると、その音楽との一体感が増すように感じられました。特に部屋を暗くすると、まるでトランス状態みたいです。もちろん、「Ambient」や「Candle」モードで静かに音楽を楽しむのもよしですよ。「キミの瞳に~」的な台詞もスラスラ出てくるかもしれません。

LiveLight/ペアリングボタンを長押しするとBALMUDA The Speakerはペアリングモードに入るので、あとはスマホやパソコンからBluetooth接続すればセットアップ完了。アプリは不要です

iOSの「ミュージック」アプリで、シーザーズの「Jerk It Out」を最大ボリュームで再生した際の最大音圧は95.5dBA

 LiveLight/ペアリングボタンを押すたびにLEDユニットの光り方が変わります。押すたびに通知音が「Beat」で3回、「Ambient」で2回、「Candle」で1回鳴るので、どのモードに設定されたのかわかりやすいです

部屋が明るくてもLEDユニットの光はしっかりと見えますが……

部屋を暗くしたほうが光の微妙な変化やゆらぎがよく見えます。音楽をかけていなくてもゆらゆらと光がゆらめいて癒やされます

音質だけでなく
体験を重視する方にもってこいの1台

 恒例の主観的評価ですが、エモ度は100点満点中100点、レトロ度は100点満点中90点です。エモ度が100点なのは上の動画を見ていただければ100%同意いただけることでしょう。照明を暗くしてBALMUDA The Speakerを設置すれば、むさくるしい自宅であっても一瞬でエモ空間に大変身。寝室の枕元でヒーリング音楽などを奏でれば、あっという間に熟睡できそうです。

 まるで真空管のようなLEDユニットはレトロ感満点なのですが、全体のデザインや質感は現代的。レトロ度は90点といたしました。ちょっとややこしいですが、優れているからこその減点とご理解いただければ幸いです。

 Bluetoothスピーカーはジャンルとして血涙で染まったレッドオーシャンであり、さまざまな製品がひしめき合っていますが、高音質スピーカーに、ランタンのような暖かみのある光を加え、さらに高いデザイン性を備えることで、BALMUDA The Speakerは明確に差別化されています。音質だけでなく、体験も重視する方に、本製品はもってこいの1台と言えます。

■関連サイト

この記事を書いた人──ジャイアン鈴木

 EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事