週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

HubSpot、「第1回 日本のマーケティング・営業領域における生成AI(ジェネレーティブAI)利用に関する意識実態調査」結果を発表

2023年06月22日 18時45分更新

 HubSpotは6月22日、「第1回 日本のマーケティング・営業領域における生成AI(ジェネレーティブAI)利用に関する意識実態調査」結果を発表した。

 本調査はオンライン上でのアンケートで5月30日~6月2日の期間、フルタイムで企業のマーケティングに従事するビジネスパーソン500名、営業に従事するビジネスパーソン500名の、計1000名を対象に実施された調査。

 世界的に生成AIの注目度が高まる中、企業を成長に導く生成AIの活用方法を探るためのもの。生成AIに関して日本における意識の変遷を明らかにしていくため、同調査を定点調査の第1回と位置付け、今後も継続的に調査を実施・発表していく予定だという。

調査結果サマリー

 調査対象のビジネスパーソンに生成AIの認知度合いについて尋ねた設問では、全体の55.6%が「聞いたことがない・知らない」と回答した。「聞いたことがあるが詳細はよくわかっていない」と回答した割合は28.4%、「聞いたことがありその意味や使い方を理解している」と回答した人は15.9%にとどまった。

 マーケティングと営業の職種別で認知度の度合いを見ると、マーケティング従事者の方が認知率は高いことが明らかになった。

 生成AIを「業務で使っている」と答えた人は13.2%にとどまり、職種別ではマーケティング職では19.2%、営業職では7.2%となった。

 また、「所属する企業は生成AIの業務利用について許可しているか」という質問に対して、「許可している」と回答した人は全体の14.4%、「許可していない」が11.0%、「方針を出していない」と回答した割合が最も高く74.7%となった。

 生成AIを業務で「使っている」と回答した人の中で、利用にあたって課題に感じることを聞いたところ、第1位は「情報が正しいかどうかが不安」(45.6%)、 第2位 「著作権など法的な問題が起きないか心配」(27.2%)、 第3位 「情報の出典元がわからない」(24.3%)(複数回答)と、情報の信憑性や信用性への課題感が明らかになった。

 一方、生成AIを業務で「使っていない」と回答した人に、使わない理由 (複数回答)を尋ねたところ、「使い方がよくわからない」「特にない・わからない」を挙げた人が全体の62.6%、元々生成AIを認知していた人に絞っても34.4%にのぼった。

 「購買者」側の立場になったときに「生成AIが生成したコンテンツを受け取ることをどう感じるか」を尋ねた設問では、「内容さえ正確であれば生成AIでも人間が作ったものでもどちらでも良い 」(27.0%)と回答した人が最も多く、次いで「生成AIの生成したコンテンツに肯定的であり、購買者の立場としても受け取ってみたい」(16.2%)、「否定的であり、購買者の立場としても受け取りたくない」 (8.2%)となった。それ以外の人は「あてはまらない/わからない」(48.6%)と、生成AIに対する評価が定まっていない現状が見られるという。

 また、生成AIのビジネス活用への意識について尋ねたところ(複数回答)、「生成AIのビジネス活用を前向きに考えている」と回答した人は全体の15.7%で「生成AIのビジネス活用ははばかられる」と回答した割合5.2%に対して約10%上回った。職種別で見てみると、「生成AIのビジネス活用を前向きに考えている」と回答したマーケティング従事者は22.3%に対して、営業従事者は9.%と、意識に違いが見られたという。

 今回の調査では、日本のマーケターやセールスパーソンによる生成AIの認知度や業務での活用率がまだ低い段階であることが明らかになった。同社は、業務における生成AIの具体的用途やそのメリットのイメージがついていないことが背景にあると考えており、まずはマーケターやセールスパーソンが具体的ユースケースイメージを持てるよう、「コンテンツアシスタント」や「ChatSpot.ai」の活用例発信を強化していくという。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう