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AMD Ryzen 9 7900&AMD B650採用マザーを含むASUS製で統一したクリエイター向けPCのビルドを紹介

2023年05月22日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII
提供: ASUS JAPAN

●CPUクーラー:ASUS「ROG RYUO III 360 ARGB」
実売価格:4万4000円前後

 TDP 65W版Ryzenなら空冷クーラーでも十分運用可能だが、今回極力ASUS製パーツで揃えたかったので360mmラジエーターを備えたAIO水冷「ROG RYUO III 360 ARGB」をチョイス。

 後述するビデオカードやケースと同じTUFブランドのAIO水冷も検討したが、TUFブランドの場合ラジエーター長が240mmまでの製品(TUF Gaming LC 240)しかなく、PCケースに設置するとやや見た目的によろしくない。360mmラジエーターのAIO水冷という基準で選び出したのが本製品という訳だ。

 クリエイター向けPCと言う割には水冷ヘッドやファンがRGB LEDで光ったりするのだが、気に入らなければ消灯すれば良いのだ! また電源はマザーボード上のAIO水冷用ピンヘッダーから取得する電力だけで動作するため、余計にSATA用電源ケーブルを装着せずとも良い、というのも◎。

●ビデオカード:ASUS「TUF Gaming Radeon RX 7900 XT OC Edition 20GB GDDR6」
実売価格:16万5000円前後

 CPUがRyzenなのでGPUはRadeonの方が何かと都合が良い。値段の安くなったRadeon RX 6000シリーズか最新のRaden RX 7000シリーズか悩むところだが、ここは性能重視で後者。今回は予算の配分的な視点からRadeon RX 7900 XTのファクトリーOCモデル「TUF Gaming Radeon RX 7900 XT OC Edition 20GB GDDR6」を選択した。

 VRAMが20GBと旧世代のハイエンド(RX 6950 XT)よりも多いためVRAMを多量に消費する動画編集(特にDaVinci Resolve Studio)で威力を発揮するだけでなく、AV1対応のハードウェアエンコーダ搭載(2基)しているというメリットもある。

●メモリー:Crucial「CT16G52C42U5」×2
実売価格 1万8000円前後(2枚)

 メモリーはRyzen 7000シリーズの定格であるDDR5-5200に対応したEXPO対応モジュールを選択。容量は8GB×2から32GB×2まで考えられるが、今回は無難に16GB×2の合計32GB構成とした。

 DDR5メモリーはごく初期に流通した製品が原因で“増設は不可”的なのがバッドノウハウになっているが、増設するなら同じCrucialブランドのDDR5モジュール(国内サポートが受けられる基板が黒いものを選ぼう)を選べば問題は出ない。

●ストレージ:Crucial「CT500P5PSSD8JP」
実売価格:8500円前後

 前述の通りProArt B650-CREATORはB650マザーボードながらPCI Express Gen 5のM.2 SSDの運用が可能だが、まだ出始めなうえに発熱の問題を抱えている。実用性や選択肢、さらに価格の観点からはまだPCI Express Gen 4のSSDの方がお買い得である。今回はメモリーと同じCrucialブランドから、PCI Express Gen 4に対応した「P5 Plus」の500GBモデルを選択した。

 ただ4Kや8Kの動画編集用としては小さいので、別途ワークエリア用としてM.2 SSDを追加するとよいだろう。その場合はヒートシンク付きモデルを選択し、マザーボードのPCH側に2本並ぶM.2スロットを使うのが好ましい(CPUに近い側にヒートシンク付きSSDを装着すると最悪ビデオカードと干渉する可能性がある)。

●電源ユニット:ASUS「TUF Gaming 850W Gold」
実売価格:2万3000円前後

 ハイエンドなビデオカードを選ぶとつい1000W以上のものを選びたくなるが、本構成の場合、CPUのTDPが65W、ビデオカードのPPT(最大値)が327Wなので850Wで十分余裕をもった運用ができる。もし他の電源ユニットにする場合はビデオカード用に8ピン×3が確保できるタイプを選ぼう。

●PCケース:ASUS「TUF Gaming GT502」
実売価格:2万5000円前後

 近年のトレンドである強化ガラスを利用し中身が見えるタイプのPCケース「TUF Gaming GT502」を選択。スタンダードなATXタワーであるGT501でも良かったが、GT502は電源とマザーボードのスペースを分割するデュアルチャンバー構成のため冷却や配線のしやすさを評価した。

 一番目立つビデオカードもTUFなので丁度良いと考えた次第だ。しかし、この選択が後の作業にとんでもない影響を及ぼした。この点は後ほど解説しよう。

●ディスプレー:ASUS「ProArt PA279CV-R」
実売価格:6万円前後

 ビデオカードやマザーボードがゲーマー向けであっても問題はないが、クリエイター向けPCを志す以上液晶ディスプレーはしっかりしたものを選びたい。リフレッシュレートよりは解像度も高いものが欲しい。

 そこで選定したのがASUSのクリエイター向け4K液晶「ProArt PA279CV-R」だ。色域はsRGB100%&Rec.709 100%カバーと割と普通だが、Calman Verified認証済み(ΔE<2)の高い色精度を備えている。

DisplayPortやHDMI入力のほか、USB Type-Cによる映像入力にも対応する。このType-Cは65Wの電源供給も可能なので今時のノートPCと組み合わせると電力と映像を1本でやりとりできるのでとてもスマート。USBハブ機能も備えている

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