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JN-IPS375C144UWQHDR-Hをレビュー

UWQHD+の37.5型曲面液晶が驚愕の8万円台!144HzでUSB PD&KVMもサポートだとぉ!?

2023年05月04日 10時00分更新

8万円台は驚愕と言っていいほどのハイスペック

 JN-IPS375C144UWQHDR-Hは3840×1600ドット、曲面、HDR、144Hzというトレンド仕様がてんこ盛りながら、直販価格は8万8800円。ネットショップでは8万円台前半の値付けも見かけ、そのスペックにそぐわない安さにまず驚かされた。

 他社製品と比べてみれば、同じサイズ・解像度のウルトラワイドディスプレーの多くが実売価格で15万円を超えており、筆者が探した限りでは10万円を下回っている製品は見つけられなかった。このクラスのディスプレーで安価な選択肢を探した場合、JN-IPS375C144UWQHDR-Hは筆頭候補と言えるだろう。

 パネルは発色に優れるIPS方式。10.7億色表示で色域が広く、sRGB 100%、DCI-P3 94%をカバー。視野角は水平・垂直方向ともに178度と広いが、パネルが湾曲しているので正面以外の位置からはやや見づらいかもしれない。とはいえ、ほとんどの人が正面で使うだろうし、あまり問題にはならないだろう。

 曲率は2300Rと比較的ゆるやかなカーブを描き、包み込むような独特の没入感が得られる。マルチディスプレーのようにベゼルや隙間にジャマされることがなく、広大な表示範囲をフルに利用できる。色温度に関しては、OSDの設定から調整できる。

色温度はRGBで1刻みの調整が可能

 最大輝度は450cd/m2と高めで、コントラスト比は1000:1。近年のトレンドであるHDR表示にも対応しており、HDR規格の1つであるHDR 10に準拠する。本製品がゲーミングディスプレーであることを考えれば、対応PCゲームで臨場感のある映像が楽しめるはずだ。

 最大リフレッシュレートは144Hz。高解像度な製品なので、このリフレッシュレートを活かせるほどのフレームレートを実現するためには、それなりのスペックのPCが必要になる。なお、HDMI接続時のみ最大リフレッシュレートが75Hzになる。また、AMDのディスプレー同期技術「FreeSync」もサポート。対応GPUを搭載したPCでティアリングやスタッタリングを抑制できる点がありがたい。

 応答速度は1ms(MPRT)/5ms(OD時GTG)と、ウルトラワイドのゲーミングディスプレーとしては標準的な値と言っていい。実際にオーバードライブモードで使用してみたが、遅延らしい遅延は感じられず、画質的な破綻もなかった。

OSDからは明るさやコントラストのユーザー設定も選べた。ピクチャーモードからプリセットを割り当てた場合、自動的に値を適用してくれる

AMD FreeSyncやHDR、KVM機能もOSDから確認できる

 OSDのピクチャーモードは「スタンダード」、「RTS」、「FPS」、「テキスト」、「映画」、「ゲーム」の6プリセットを搭載。適用することで自動的に明るさやコントラストなどの設定が切り替わり、コンテンツに合った表示になる。

 プリセットを使わない手動調整の場合、黒の深さを調整する「BLACK LEVEL」なども調整できる。FPSタイトルなど、画面の見栄えよりも視認性を高めたい時に利用してみることをオススメする。ちなみに、画面中央のターゲッター(レティクル)表示なども備える。

 USB Type-Cポートは65W給電をサポートしている。対応ノートPCを接続した場合、USB Type-Cケーブル1本で映像出力とPCのバッテリー充電が可能だ。なお、USB Type-C接続の場合、リフレッシュレートは最大144Hzとなる。

 さらに、ディスプレー側に接続したキーボードやマウスなどの周辺機器を、2台のPCで切り替えて使用できるKVM機能も備える。本機はゲーミングディスプレーではあるものの、横方向の表示領域の広さやPIP(Picture In Picture)機能など、作業用ディスプレーとしても利便性の高いモデルと言える。

KVMは2台のPCで周辺機器を共有する機能。趣味用のゲーミングPCと仕事用のノートPCの2台体制で運用している人にオススメだ

 加えて、ブルーライト軽減モードやフリッカーフリー(ちらつき軽減)など、目の疲れに配慮した製品でもある。安価な製品はたいがい機能性が犠牲になっていたりするものだが、本機は手抜かりがない。

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