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3割強がネットニュース活用、紙の新聞は読まれない

大学生の4人に1人は「#春から○○大」で友だちを作る

2023年05月02日 09時00分更新

大学生のコミュニケーションは、InstagramのDMがメイン手段に

4人に1人は「#春から○○大」で友だちを作る

 Z世代にあたる大学生の交流、情報収集手段はどうなっているのか。勤務する大学の講義内で受講生を対象にアンケートをとったのでご紹介したい。有効回答数は164名、半数を1年生が占め、1~4年生まで受講しており、男女比はほぼ半々だ。

 新しく友だちを作ったきっかけを複数回答で聞いたところ、「授業やサークル活動等学内活動きっかけでつながる」が85.4%で最多に。「友だちの紹介」は41.5%、「サークルやイベント等学外活動きっかけでつながる」が39.0%など、リアルの活動から交友を広げるきっかけが上位を占めた。

 一方で、「#春から成蹊」でつながるという回答は25.0%と4人に1人が活用している。「Twitter」は17.1%、「Instagram」は13.4%、「ゲーム」は7.3%、「LINE」は3.7%と、SNSやゲームなどを経由して友だちを作る割合も少なくないことがわかる。今の大学生は高校生活がコロナ禍と重なった世代であり、その影響もあるだろう。

 リアル友だちとネット友だちのどちらが多いか聞いたところ、「リアル友だちの方が圧倒的に多い」が86.6%と約9割を占めた。

 一方で、「リアル友だちのほうが少々多い」は7.3%、「どちらも同じくらい」が3.0%、「ネット友だちの方が圧倒的に多い」は1.8%、「ネット友だちのほうが少々多い」は1.2%などとなった。ネット友だちがいることは普通であり、ネット友だちのほうが多い学生もいる状態だ。

9割が友だちとインスタDMでコミュニケーション

 友だちとのコミュニケーション手段について複数回答で聞いたところ、「LINE」(94.5%)と「InstagramのDM」(89.0%)が約9割に。LINEはインフラなので多いのは当然だが、上の年代とは違い、InstagramのDMがコミュニケーションのメイン手段となっているのだ。

 「会って話す」は55.5%、「通話」が42.1%など従来のやり取りも多いが、「Twitter」(28.0%)、「ビデオ通話」(13.4%)、「Instagramのその他機能」(12.2%)、「Discord」(9.8%)、「ゲーム」(10.4%)、「その他SNS」など、SNSやゲーム、ビデオ通話なども多くなっているのが特徴的だ。

3割強がネットニュース活用、紙の新聞は読まれない

 情報収集手段について複数回答で聞いたところ、「テレビ」(77.4%)、「Twitter」(71.3%)、「Instagram」(70.4%)などが7割を超えた。そのほか、「YouTube」(61.6%)、「LINE」(50.0%)、「TikTok」(37.2%)などSNSが多くなった。「Discord」は2.4%、「その他SNS」は1.8%だ。

 「LINEニュース」は35.4%、「Yahoo!ニュース」は27.4%、「新聞社のニュースサイト」は11.0%、「SmartNews」は7.3%、「NewsPicks」は1.2%、「Gunosy」という回答はなく、「その他ニュースアプリ」は3.7%、「新聞(紙)」は4.3%となった。ネットニュースを活用する学生が3割強いる一方、紙の新聞はほぼ読まれていない。

 「対面でのお喋り」は28.7%、「口コミ」は12.2%。「雑誌」は6.1%、「ラジオ」は4.9%などとなっている。

 Z世代の若者たちは、大人世代とは情報収集やコミュニケーションなど、多くの点で異なっている。今後も違いについてご紹介していきたい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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