第408回
Founders EditionはAda Lovelace世代ではかなり小型に
DLSS FGやAV1エンコード対応のRTX 3080!? GeForce RTX 4070レビュー【前編】
DLSS SRに対応した
「Sons Of The Forest」ではどうなるか?
ここから先はDLSS SR対応タイトルでの検証となる。まず一通りDLSSなしで検証し、WQHDと4KのみDLSS SRの“パフォーマンス”設定で検証する。DLSS SRの仕様をWQHDから上の解像度と決めた理由は、RTX 4070のターゲットがWQHDゲーミングであるためだ。
まずは「Sons Of The Forest」で試す。画質は“超”とし、アンチエイリアス“TAA”に設定。セーブポイントから一定のコースを歩いた際のフレームレートを計測した。
全体の傾向はこれまで何度となく見てきた結果を踏襲している。解像度が低い時はRTX 3080に肩を並べるが、4Kになると息切れをする。それでもRTX 3070やRTX 2070 SUPERよりはずっと高いフレームレートを出せている。
続いて、WQHDと4KについてはDLSS“パフォーマンス”設定でも検証した。
DLSSを利用すればRTX 2070 SUPERでもそこそこのフレームレートが出るようになるが、最新世代のRTX 4070の方がよりフレームレートが出やすいことは間違いない。なお、4KではDLSSを使ってもRTX 3080を抜ききることはできない、という点もチェックしておきたい。
RTX 3080がどの解像度でも330W以上の電力を消費しているのに対し、RTX 4070はずっと少ない消費電力で済んでいる。また、AmpereやTuring世代ではTBPがあまり変わっていないが、RTX 4070 Tiや4070はより大きくTBPが低下しているように見える。加えてフレームレートも上昇するので、ディスプレー解像度が同じであればワットパフォーマンスは格段に向上する。
最適化以前のカオスな状況が味わえた
「The Last of Us Part I 」
今回最後に試す「The Last of Us Part I 」は、まだパフォーマンス改善アップデートが入る前の状態で検証となった。次のグラフを見れば分かるが、結果は大荒れでGPUの序列を無視した結果が一部得られたため、「最適化アップデート前の参考値」程度に考えていただきたい。画質は“最高”に設定し、開始序盤、街を逃げ回るシーンにおけるフレームレートを計測した。
4KでRTX 4070 Tiのフレームレートが盛大に下がっているが、それは検証時点におけるこのゲームの最適化不足の表れといってよいだろう。それよりも注目したいのは、RTX 3080のフレームレートだ。ここまでずっとRTX 4070と競り合ってきたRTX 3080は、ここでは大きくフレームレートを落としている。
その理由はVRAM不足ではないかと考える。このゲームの場合、フルHDでも画質を“最高”設定にするとVRAM使用量予測が11.7GBまで上昇する。8GBのRTX 3070等でもゲームが落ちることはなかったが、パフォーマンス的に大きくハンデを背負ってしまう。
次のグラフはDLSS“パフォーマンス”設定を追加した際のフレームレートだ。
WQHDでDLSS“パフォーマンス”にすると、1280×720ドットからのアップスケールとなるため、VRAM使用量にも余裕が出る。フルHDをネイティブ解像度でレンダリングした時よりも、WQHDでDLSSを使った時の方が軽くなっている場合があるのはこのためだ。このような状況でも、RTX 4070はRTX 3080をしっかり上回っている点に注目したい。
後編はDLSS FG対応ゲーム検証
さらにクリエイティブ系アプリやAI系検証も
そろそろ時間切れになりそうなので、ここまでで前編は終了としたい。後編はDLSS FG対応ゲーム検証、さらにクリエイティブ系アプリやAI系検証も実施する予定だ。
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