第408回
Founders EditionはAda Lovelace世代ではかなり小型に
DLSS FGやAV1エンコード対応のRTX 3080!? GeForce RTX 4070レビュー【前編】
2023年04月12日 22時00分更新
RTX 4070 Tiを大胆にテコ入れ
では、RTX 4070のスペックから確認しよう。コアはRTX 4070と同じAD104をベースにしているが、SM(Streaming Multiprocessor)数が60基から46基へと大幅に減っている。かなり大胆なダウンスケーリングだが、VRAMはデータレート21Gbps相当のGDDR6Xを12GB搭載し、メモリーバス幅192bit幅という点はRTX 4070 Tiから変わっていない。
192bit幅というメモリーバス幅の狭さがRTX 4070 Tiや4070の泣き所だが、Ada Lovelaceはそのハンデを巨大なL2キャッシュで補っているため、AmpereやTuring世代の192bitバスとは単純に比較できない。ただ、解像度が4Kより上になると処理によってはメモリーバス幅の太い旧世代のGPUが有利になることもある。RTX 4070の優位性は大容量のL2キャッシュがどこまで効くかにかかっている。
RTX 4070 Tiのブロック図。AD104のフルスペックから、無効化されている部分を白塗りしている。RTX 4070 Tiはフルスペックにかなり近く、6基のGPCがすべて使われるが、コンシューマー向けGPUであるため最初からNVDECが1基のみになっている
こちらは、RTX 4070で無効化されている部分を白塗りしたもの。GPCが1基無効化され、さらにSMが2基無効化されている。メモリーコントローラーは6基のままであるため、メモリーバス幅は192bit幅となる
Ada Lovelace世代なのでNVEncもAV1のハードウェアエンコードに対応しているが、RTX 4070のNVEncは残念なことに1基しかない。動画編集も快適にしたいと考えるのであれば、NVEncをデュアルで搭載するRTX 4070 Ti以上を選ぶ必要があるだろう。CUDAコア数の大幅減といい、NVEncの仕様変更といい、コストダウンを強く意識した設計になっているが、特に本邦においてはその努力が感じられない価格設定になっている(冒頭部分参照)のが残念でならない。
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