週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

次世代の最強ゲーミングノートPCを検証

ノートPC向けGeForce RTX 4090の実力を検証!Razer Blade 16レビュー

2023年02月07日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

RTX 4090 Laptop GPUはTGP 100〜175W出力で動作する

 外見的の後は中身のチェックに入ろう。Razer Blade 16はCPUに第13世代の“HXプロセッサー”を採用、GPUはモバイル向けのRTX 4090~4060までが選択できるようだ。ただ、モバイル向けRTX 40シリーズの場合、デュアルNVEnc仕様なのはRTX 4080 Laptop GPUまでであり、RTX 4070 Laptop GPUではシングルNVEncとなっている。クリエイターならば、RTX 4080以上を選びたい。

モバイル向けRTX 40シリーズのスペック:デスクトップのRTX 4080がモバイルではRTX 4090相当になっている、といったところか

 だがRTX 4090といえば、デスクトップ版はTGP 450WのモンスターGPU(レビュー記事 https://ascii.jp/elem/000/004/108/4108472/)。さすがにRTX 4090そのままはノートPCのボディーには入れられないため、Razer Blade 16に搭載されているRTX 4090 Laptop GPUのTGPは定格100W、最大175W設定となる。このGPUのフルパワーが従来のノートPC用ACアダプター1基分と考えると、前述した330W出力のACアダプターは絶対に必要だったというわけだ。

 その他のスペックはメモリーはDDR5-5600で16GB×2が標準構成、ストレージはPCI Express Gen 4仕様のM.2スロットを2本備えて2TB構成となっているが、ユーザーによる拡張も可能である。特に薄型ノートPCだとメモリーは容量固定のものが多いが、Razer Blade 16では最大64GBまで拡張(モジュールは交換になる)することが可能だ。SSDも最大4TBまでサポートと謳っている。

Bladeシリーズは2022年のRazer Blade 14と15が機動性重視モデルなのに対し、2023年のRazer Blade 16と18は第13世代CoreとRTX 40シリーズを組み合わせたパワー志向のラインとなる。その中でもRazer Blade 16はパワー寄りだが機動性も欲しいという人向けの製品だ

搭載されているCore i9-13950HXの情報を確認した。Pコア8基+Eコア16基なのでコア数はデスクトップ向けのCore i9-13900Kと同じ(ステッピングもB0な点に注目)。公称MTPは最大157Wと多いが、ノートPCだとあっという間に熱やPower Limit制限が来るため、ボディーが溶ける心配はないだろう

Razer Blade 16に搭載されているメモリーはDDR5-5600の16GB×2構成だった

Razer Blade 16ではCore i9-13950HXのオーバークロック(OC)も可能である。ただOCを行うためにはセキュリティー機能(コア分離)を無効化する必要がある。勿論故障しても自己責任なので覚悟のうえ実施しよう

Synapse上のOCはCPUの倍率やBclkを引き上げるのではなく、PL1/PL2/Tau等のパラメーターを増やすことでPower Limitの天井を上げ、結果としてブーストされる時間を長くするという操作になる

Core i9-13950HXの倍率変更をしたいなら「Intel XTU」を使うと良い。こちらはSynapse以上にリスクがあるので使用時は覚悟すべし

RTX 4090 Laptop GPUの情報をチェック。まだGPU-Z側のデータベースにない情報があるので不完全ではあるが、9728基のCUDAコアに16GBのGDDR6、メモリーバス幅256bitといったスペックは確認できた。ブーストクロックは1815MHz設定となる

Razer Blade 16ではRTX 4090 Laptop GPUのTGPは定格100W、最大175Wまで引き出すことができる

RTX 4090および4080 Laptop GPUはNVEncを2基備える。「DaVinci Resolve Studio」でAV1エンコードを試みたところ、確かにVideo code 0と1にそれぞれ負荷がかかっていた

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事