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画像生成AIの激変は序の口に過ぎない

2022年12月02日 16時00分更新

学習データは明らかにされない方向に

 最近ではリーク版Novel AIをさらに高品質なイラストを追加学習させて進化させたデータセットと言われている「Anything v3.0」というものがあらわれ、従来と比べてもとにかく精度が高いと大騒ぎになっています。「元素法典」作者たちによるデータセットだと言われているのですが、詳細は明らかにされておらずはっきりしたことはわかりません。

 また、リーク版Novel AIはStable Diffusionで読み込めるモデルとして登場したわけですが、同様のStable Diffusion向けのデータセットが続々と出てきています。最近出てきたのが「Ghibli-Diffusion」。おそらくスタジオジブリ制作の映画などから学習をさせたものかと思いますが、かなり、それっぽい画像を生成します。

 最近では、何をベースにしてデータセットを作成したのかというのを明らかにすると、著作権の問題などで非難される傾向が高まっているため、どの画像や動画データを学習データに使ったのかということはどんどん隠される傾向が高まっています。

 Midjourneyは、アニメ風に特化した画像生成AIの「Nijijourney」を近く正式サービス化する予定で、現在ベータサービスを提供しています。非常に絵画的な素晴らしいAI絵が生み出されるのですが、何からデータを学習しているのかには完全に沈黙しています。しかしユーザーの検証によって、様々な日本の数多くのアニメなども学習データになっていることはほとんど間違いないと考えられています。ただし一切情報を出していないことで、Novel AIが発表されたときとは異なり、既存のイラストレーターコミュニティからの強い反発はまだ起きていません。

 そのため、今後のサービスでは、何から学習したのかを明らかにしないというのが普通になると考えられます。

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