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FiiOの新提案「R7」や、Noble Audio「VIKING RAGNAR」の驚愕サウンド、エミライブースより

2022年09月18日 23時00分更新

VIKING RAGNAR

Noble Audioからは世界初公開の超フラッグシップイヤホン

 Noble Audioの製品では「KUBLAI KHAN」よりさらに上の価格レンジの新製品「VIKING RAGNAR」(ヴァイキング・ラグナール)が参考出品されていた。世界初公開で、低域用にダイナミックドライバーを2基、中域用にBA型ドライバーを2基、高域用にBA型ドライバーを2基、さらに超高域用として静電型ドライバーを4基搭載した10ドライバー構成。3種類の異なるドライバーを使う「Tri-Level Hybrid Technology」採用のハイブリッドイヤホンだ。

 価格は未定だが、40万円台後半のKUBLAI KHANよりさらに上となるのでかなりのハイエンド機種となりそう。ただ、音はかなりいい機種だ。インピーダンスは17Ω、感度112dB(@1kHz)。付属ケーブルは4.4mm端子のみのサポート。

端子は4.4mmのみだ。

 古代インド発祥の特殊な製鋼技術により、金属でありながら木目状の紋様が出る「ダマスカス鋼」をフェイスプレートに使用したデザインは神秘的だ。発売は2022年秋ごろになる見込み。

写真に撮るとモアレになってしまう……。

ポーランド発のFerrum Audioにも注目

 ポーランドを拠点としてコンパクトなスタジオ用製品を展開しているFerrum Audio。高性能電源の「HYPSOS」が先行して発売されているが、D/Aコンバーターの「ERCO」(エルツォ)、ヘッドホンアンプの「OOR」(オア)も9月中に発売となり、ラインアップが揃った。

ERCOとOOR、それぞれ下にHYPSOSが接続されている。

 ERCOはESS Technologyの「ES9028PRO」を採用し、PCM384kHz/32bitz、DSD256(Native)、DSD128(DoP)に対応。独自のMQAレンダリング/デコード機能も備える。フルバランス設計で、超低ジッター水晶発振器を搭載。アナログ入力時130dB、デジタル入力時120dBと高いダイナミックレンジを持つ。4.4mmのバランス駆動用ヘッドホン端子も備える。300Ωで1.2Wと高出力。出力はXLRバランス、RCAアンバランスの2系統。USB DACとしての利用のほか、アナログRCA入力も持ち、プリアンプとしても利用できる。予価42万3500円。

4.4mmのバランス駆動用端子を装備

ERCOの基板。フルバランス対応のレイアウト。

 OORは、A級とAB級の利点を兼ね備えたディスクリート構成アンプを搭載。20Hz~100kHzの範囲で-0.1dBと極めてフラットな特性を持つ。フルバランス構成で、300Ωで1600mWの高出力(バランス出力時)。電源部はHYPSOSのノウハウを投入し、8つの独立した電源レールを持つ。プリ部とメイン部は左右独立で、高速&低ドロップアウトのレギュレーターを搭載。また、アルプス製のフルバランスポテンショメーター「RK27」を採用している。

XLR4pinのバランス駆動用端子を装備

同じくOORの基板。こちらも整然としたレイアウト。

 カスタムデザインのボリュームノブ&セレクタースイッチ、PCB基板回路は自社設計で、4ピンXLR端子を使ったヘッドホンのバランス駆動が可能なほか、6.3mm端子も装備。XLRバランス/RCAアンバランスのライン出力に加え、RCAのアナログ入力持ち、プリアンプとしても利用可能。予価35万2000円。

送り出しはFiiOのM17。こちらもHYPSOSが接続されている。

 展示ではFiiO M17をERCOにデジタル接続してデコードしたのち、OORに送りAUDEZEのヘッドホンで再生するデモが行われていた。この際、M17、ERCO、OORのそれぞれにHYPSOSが接続されているというかなりマニアックな構成ではあったが、かなり魅力あふれる再生であったのも確かだ。

 Ferrum Audioは高解像度で情報量が豊富である一方で、アナログ的な温度感や熱気のあるリスニング志向の再生となっており、同じくエミライが扱っているBenchmarkやMYTEKなどとはまた異なる方向性でいい。なかなか魅力的なブランドが日本に上陸したと思う。

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