我が子のネットいじめ、解決策は?
前回紹介したマカフィー「見え隠れするネットいじめに関するグローバル調査」を受けて、子どもがネットいじめを受けているとわかった際の対応を確認しましょう。
※調査は2022年6月15日~7月5日に世界10ヵ国(オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、イギリス、アメリカ)の10歳から18歳の子どもを持つ1万1687人の親とその子どもを対象にオンラインアンケートで実施。
文部科学省は「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」のなかで、コロナ禍は子どもの行動にも大きな影響を与えており、行動制限などの結果、いじめや暴力行為の件数は減少したものの、人と接する機会が減ったことで不安や悩みを相談できないまま一人で抱え込む子どもがいる可能性を考慮する必要があるとしています。
対策としては、子どものSOSを受け止めるための通話料無料の電話相談の実施、SNSなどを活用した相談体制構築のための支援を全国展開、GIGAスクール構想による1人1台端末などを活用した相談支援の充実などを掲げています。
一方、マカフィーは子どもがネットいじめを受けているとわかったときの行動として次のような対策を挙げています。
・専門家に相談しましょう。地域の適切な団体に連絡を取り、いじめが子どもに与える精神的影響に関する知識をつけましょう。
・オープンで正直なコミュニケーションをとれる家庭環境を作りましょう。子どもたちに、こうした経験がネット上で起こりうることに理解を促し、必要なときには親としてサポートする姿勢を示すことが重要です。
・いじめを受けたときの家族の対策を考えましょう。残念ながら、ネットいじめはオンライン上にいる子どもなら誰にでも起こりうることです。危険に晒されたネット生活を送る子どもたちに伝えられるような計画を家族で立てましょう。
・ネットいじめについて子どもと一緒に学びましょう。他の人に便乗してからかったり、オンライン上に誰かの名前をさらしたりすることは、いじめの一種であると伝えてください。ネットいじめの定義は進化していることを理解する必要があります。
・ネットに接続した家族を守るために行動を起こしましょう。マカフィー セーフファミリーは、不適切なサイト、アプリ、コンテンツをブロックし、お子様が安全なネット生活を送るための保護者機能を設定することができます。
重要なのは2つ目の、いじめを受けていると親に伝えられるオープンな家庭環境の構築でしょう。まずは子どもとのコミュニケーションが良好でなければセキュリティ対策製品を導入できませんし、そもそもネットいじめを受けていることがわからなければどうしようもありません。
マカフィー調査によれば、幸いにも日本は「ネットいじめを親に隠していると答えた子ども」の割合が世界10ヵ国で最も少ない国です。オープンに打ち明けられる雰囲気を維持することは家族を守ることにもつながるのです。
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