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上位モデル級の電源まわりと高性能なVRMヒートシンクで安定動作

価格は低めでもCPU電源回路は妥協せず!コスパも放熱も優れたAlder Lakeマザーボード、MSI「MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4」

2022年02月09日 00時00分更新

 CPU電源回路は冷却も重要だ。MSIでは大型アルミヒートシンクを採用している。とくにCPUソケット左側のヒートシンクはバックパネルの横まで大きくせり出す構造だ。アルミ製という点でプラスチック製カバーと比べると造形がシンプルになるが、梨地の部分、ヘアライン加工部分を組み合わせ、さらにペイントも加えている。シンプルと言うよりはTOMAHAWKの名のとおり少しミリタリー的な見た目で、ゲーミングという用途にもマッチしているだろう。

MSIの大型VRMヒートシンク。セパレートされた2つのヒートシンクから成る

背面や裏側も複雑な造形で放熱面積を大きくとっている

 CPU電源回路とVRMヒートシンクの性能を、CINEBNECH R23 Multi Coreテスト実行中のログで見てみよう。組み合わせたのはCPUがCore i7-12700K、CPUクーラーはツインタワー型でデュアルファンの空冷タイプだ。サイドフローであることに加え、バラック状態でのテストなのでVRMにはほとんど風が当たらず、主に自然対流での値と捉えていただきたい。EPS12Vは2本とも接続しており、Power Limit設定は4096Wだ。

CINEBENCH R23 Multi Coreテスト実行中の温度変化。青がVRM温度、橙がCPU温度、灰がCPU使用率

 左端、ほとんど見えないが横軸(カウント)「1」の時点でベンチマークが始まり、CPU使用率(Total CPU Usage)とCPU温度(CPU Package Temperature)が急上昇する。それと比べるとVRM温度(VRM Temperature)は緩やかに上昇していく。この上昇のカーブの緩やかさがポイントになる。MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4は、10分間のベンチマーク中、終盤の40カウントは54℃±0.5℃でほとんどフラットだ。CPU電源回路の100%負荷時の発熱と、VRMヒートシンクの放熱性能が54℃付近で平衡しているのだろう。

 また、ベンチマーク終了直後から速やかに40℃台半ばまで低下する。CPU負荷が抜け、CPU電源回路の発熱が急速に収まり、一方でVRMヒートシンクは放熱を続ける。ベンチマーク前(計測前にもベンチマークを実行し10分のアイドルを設けている)の37.5℃に戻るまでにはある程度の時間を要するが、この挙動を見るかぎりCPU電源回路も効率がよく、VRMヒートシンクも放熱性能に優れていることが分かる。ケースファンを組み合わせた実運用でも効果的にVRM温度を引き下げてくれるだろう。

「排他利用」を減らし、分かりやすく必要十分以上の拡張性

 MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4はATXフォームファクタだ。MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4の拡張スロットはPCI Express 5.0 x16×1、PCI Express 3.0 x16(4レーン動作)×1、PCI Express 3.0 x1×1とかなり控え目の設定になっている。ATXと言えば拡張性をイメージされるが、Intel B660がZ690と異なるところでCPU−チップセット間のバス幅が半減している点がある。つまりあまり欲張っても、拡張スロットとSerial ATAやM.2が排他利用となる。MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4はそうした複雑なルールが生じるのを嫌ったのだろう。唯一、排他利用となるのはSerial ATA 3.0の7番ポートとM.2の3番スロットだ。

拡張スロットは少なめだが排他の条件がなく3スロットすべて利用可能

 M.2スロットは3基。最上段の1番スロットはCPUに接続されておりPCI Express 4.0 x4接続が利用可能、2番スロットはチップセット接続だが接続はPCI Express 4.0 x4がサポートされている。3番スロットはチップセット接続でPCI Express 4.0 x2がサポートされている。Serial ATA 3.0は6ポート(5番からスタートする)。5〜8番ポートはチップセット接続。このほかにASMedia「ASM1061」を用いてA、Bポートを追加している。Intel B660はSerial ATA 3.0を4ポートしかサポートしておらず、MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4では従来のモデルと同じ6ポートとするために追加チップを搭載して対応したわけだ。

M.2スロットは3基。うち2基がPCI Express 4.0 x4に対応している。ヒートシンクに番号が振ってあるのでどれが何番なのか分かりやすい

一部M.2 SSDをツールレスで装着できる機構や、ヒートシンクに落脱防止ネジを用いるなど組み立てやすさも考慮されている

チップセットヒートシンク横にSerial ATA 3.0×4

ASMediaチップによりSerial ATA 3.0を2ポート追加

Serial ATA 3.0×2ポートを追加するためのASMedia「ASM1061」

Thunderbolt AICカード用のヘッダーも備えている

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