週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

「IoT H/W BIZ DAY Product Pitch 2021」

災害備蓄を社会でシェア 防災テック6社がピッチ

点検業務の点検を生かす
「災害インフラ監視システム」

 最後にオングリットホールディングス株式会社 代表取締役 森川春奈氏がリモートで登壇。

「災害対策において、初動対応が重要だと認識している人間は多いが、状況把握には時間がかかりスムーズに行なえていないのが現状だ」と森川氏は話す。そこで同社はAIを活用した「災害インフラ監視システム」を提案し、初動対応への供えを促した。

 市保有の車両バスやタクシーにカメラを搭載。AIを活用して、道路や道路付属物への損傷の早期発見を目指す。人間の目で判断するのは情報量が多いため時間がかかるが、AIであればスクリーニングを行ないながら対象物とマップをリンクさせ、スムーズに調査することが可能である。車載カメラで取得したデータはサーバーへ送られ、AIが判断して管理者に通知。これによって情報確認にかけていた時間の短縮・スムーズな対応が可能となるのだ。

 また、危険度の判別も可能で、これまでは健全な建造物にも点検を行っていたが、このシステムを利用すれば本当に点検が必要なもののみ行うことができ、点検コストの削減にもつながる。

 同社はインフラ構造物の点検業務をおこなっている。森川氏は「最近、道路標識やガードレールなど、小さなインフラの老朽化が深刻化している」とも冒頭に話し、「初動の対応が早くなることで助けられる命もある。普段の点検業務を生かして災害対策をおこなっていきたい」と語った。

車両にカメラを搭載し、AIを活用して撮影した写真から道路及び道路付属物の損傷などを早期発見するためのシステム

 残間氏は「AIでどう老朽化をはかるのか?精度は?」と質問。森川氏は「錆や外から見て判断できる損傷を診断する事が可能。ロボットを活用すれば内部の損傷も判断できる」と、最初はから見て判断できる部分から話した。牧野氏からの「災害があったときにこのシステムを見ていくのか?どういったシーンで使用されるのか」と質問が挙がる。「普段市の車やバスに搭載しておいて、災害が起こった時に役立てるシステム」と、災害が起こった際に正確にものごとを判断する為の「備え」であると強調した。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事