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「IoT H/W BIZ DAY Product Pitch 2021」

災害備蓄を社会でシェア 防災テック6社がピッチ

「違和感検知AIアジラ」で
犯罪や事故を未然に防ぐ世界へ

 続いて、株式会社アジラ IVA事業部プロダクト統括マネージャー 山下勝也氏が登壇。

 最近は電車内での無差別殺傷事件など、予期せぬ状況での事件が増えてきている。「これも災害の一種である」と山下氏は感じている。同社は「犯罪や事故を事前に未然に防ぐ世界」をビジョンに置き、事業を展開。そんな中で、2022年1月に「違和感検知AIアジラ」のリリースを予定している。

「違和感検知AIアジラ」は防犯カメラに映った人間の骨格をAIで認識し、数日間で通常の行動を記録し学習させていく。そこから逸脱した行動が合った場合は「違和感」として感知し、さらに「異常行動」(喧嘩、暴力行為等)に分類しアラートを出す仕組みだ。「違和感検知AIアジラ」を利用して効率的な警備や安全な空間価値の向上を図る。

 大型のショッピングモールやオフィスビルなど、既存のカメラに対してアドオンでき導入が容易であることも特徴の1つだ。カメラは1台~最大80台まで一台のサーバーで処理が可能である。

 現在の課題として「レコグニションセキュリティ(検知)してからでは未然に防げない」と山下氏。「今後はデータを蓄積していくことによって、リアクティブセキュリティ(再発防止)、プロアクティブセキュリティ(予測して防止する)を目指していきたい」と今後の展望を語った。

「違和感」を検知し、「異常行動」に分類される。デモ映像が発表された

 「骨格を検知する精度は?技術的な優位性も教えて欲しい」と残間氏。「検知率は9割程度。自律学習にパテンドをもっているおり、コア技術を自社開発し処理を軽くしている。一棟まるまる一台のサーバーで処理できるのが強み」と話した。

 田中氏からの「行動→反応→介入のフローの中でタイムラグが発生するのでは?システムを使用する事によってピュアプレッシャーが低くなるのでは?」との指摘には「違和感を検知できるのが一番のポイントである。警官は怪しい人物の行動がなんとなく分かるといわれており、そこをAIで置き換えるのがプロダクトのコンセプト。データを蓄積し、未然に防いでいきたい」と強調した。

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