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ダイヤル操作で動作モードも変更可能なゲーミングノブ搭載!

斬新なデザインのハイパーゲーミングマシンMSI「Aegis Ti5 10TE-018JP」レビュー

2021年04月22日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

ベンチマークテストで性能をチェック

 それでは、本製品の性能をチェックしていこう。検証は「Dragon Center」の「User Scenario」で、最大性能を引き出す「Extreme Performance」プリセットを選択した状態で、特に記載のないものは4K(3840×2160ドット)解像度で行なった。

「Dragon Center」の「User Scenario」で、動作モードが指定可能。今回は、「Extreme Performance」にして計測

 まず、CPU性能を計測する「CINEBENCH R23」を使ってチェック。

「CINEBENCH R23」での結果

 結果は、マルチコアで1万5000pts超えを記録。シングルコアは1357ptsとかなりの高水準となった。さすが20スレッドで描画するとあっという間にレンダリング完了するので、見ていても気持ちがいい。

 続いて、アプリケーションを用いた性能を見る「PCMark 10」で計測。

「PCMark 10」での結果

 結果は7654と、こちらもハイパフォーマンスぶりの成績を示している。オフィス系アプリのテスト「Productivity」と写真や動画の編集テスト「Digital Content Creation」は、いずれも1万超え。Web系アプリの動作やチャットのテスト「Essentials」は9690と1万を切る結果になったが、ゲームだけでなくビジネスやクリエイティブ系でも十分すぎる性能であることは間違いない。

 3DCGのゲーミング性能を計測すべく「3DMark」も実行してみた。DirectX 12に対応した「Time Spy」(WQHD/2560×1440ドット)と「Time Spy Extreme」(4K)。DirectX 11に対応した「Fire Strike」(FHD/1920×1080ドット)、「Fire Strike Extreme」(WQHD)、「Fire Strike Ultra」(4K)の3種類も実行した。

「3DMark」での結果

 結果は、Time Spyでのスコアが16294、フレームレートは重めのGraphics Test 2で96.93fpsなので、2K解像度でのゲームは十分快適にプレイできるレベルを示した。一方Time Spy Extremeでは、スコアが8156、フレームレートは軽めのGraphics Test 1でも54.41fpsと60fpsを切るため、4Kでゲームをプレイするには多少画質調整が必要かもしれない。

 Fire Strikeのスコアは30059、フレームレートは重めのGraphics Test 2で157.38fps、Fire Strike Extremeのスコアは19106、フレームレートは同74.56fpsといずれもゲームを快適にできる結果に。Fire Strike Ultraはスコアが10482、フレームレートは軽めのGraphics Test 1で55.48fpsなので、Time Spyの結果と同様に画質調整すればゲームによっては楽しめるだろう。

 次に、実際のゲームのベンチマークテストを実行してみた。まずは、定番の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」から。設定は、スクリーンモードがフルスクリーン、グラフィック設定は最高品質にして、FHD、WQHD、4Kの3種類の解像度で計測した。

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果

 結果は、4K解像度でも14669を記録し「非常に快適」という評価に。平均フレームレートも約97.5fpsと快適に楽しめるはずだ。

 続いて、軽めのFPSゲームとしてユービーアイソフトの「レインボーシックス シージ」のベンチマークテストを実施。ディスプレーモードをフルスクリーン、グラフィック品質は最高にして、FHD、WQHD、4Kの3種類の解像度でフレームレートを計測した。

「レインボーシックス シージ」のベンチマークテストでの結果

 結果は平均フレームレートが4K解像度でも245fpsを記録。GPU負荷は4Kだと97%とほぼフルの状態で稼働しているが、FHDだと78%とまだ余裕あり。グラフィック品質をカスタマイズしてさらに上げても大丈夫なレベルだ。

 もうひとつ、重めのFPSゲームとしてユービーアイソフトの「Watch Dogs:Legion」のベンチマークテストを実施。ディスプレーモードをフルスクリーン、グラフィック品質は最大にして、FHD、WQHD、4Kの3種類の解像度で行なった。

「Watch Dogs:Legion」のベンチマークテストでの結果

 結果は、平均フレームレートがFHDで106.52fps、WQHDで85fpsを記録。4Kだと54.35fpsと60を切ってしまうため、FPSとしては少々厳しい。最大品質の設定ではレイトレやDLSSはオフの状態のため、これらを設定するとさらに落ちることになるが、WQHD解像度までなら十分快適にプレイできるレベルだ。

 最後に、内蔵SSDの読み書き速度を「CrystalDiskMark 8.0.1」で計測した。設定はNVMe SSDにして行なっている。

「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果

 結果は、シーケンシャルリードでPCIe 3.0接続のNVMe SSD最大レベルである3400MB/秒超え。シーケンシャルライトでも3000MB/秒超えを記録しているので、ファイルの読み書きで不満はないだろう。

 こうして各種ベンチマークテストを行なったが、最後に騒音に関してお話ししたい。起動時やアイドル状態だととても静かなのだが、グラボをフルパワーで実行するような高負荷時は、さすがにかなり大きく感じた。騒音計で計測してみると約54dBA(フロントから約30cm離れた地点)で、特にグラボの3連ファンの高音が耳に突く感じ。一方CPUがフル稼働する場合は、水冷用ファンは大型なためかフル稼働しても、低音成分が大きく騒音計で計測しても約46dBA程度に留まる。

 基本的にゲームをする際はヘッドホンを装着しているはずなので、プレイ中はそれほど気にならないかもしれないが、クリエイティブな作業で高負荷がかかる場合は、その点を留意していたほうが良さそうだ。

所有欲を満たすデザインと性能に惚れた

上部もクリアパネルでケース内LEDイルミネーションによって3連ファンが浮かび上がる

 「Aegis Ti5 10TE-018JP」は、オンラインショップ価格で40万3800円。残念ながら4月19日時点では品切れ状態となっているが、今ならゲーミングチェアが付いてくるという太っ腹となっている。

 発表から1年も経ってしまったため、CPUが1世代古くなってしまったものの、ゲーミングパフォーマンスとしては現時点でも十分であり、Core i9-10900Kに現状品薄状態のRTX 3080が備わり、64GBのメモリーと1TBのNVMe SSDが搭載されてこの価格で手に入ることを考えると、案外お得感は高いのではないだろうか。

 ケースデザインの奇抜さやLEDイルミネーション、ゲーミングノブの派手さは、筆者としてはかなり気に入っていて、特にゲーミングノブのようなギミックは、どんどん他のマシンにも取り入れて欲しいくらいだ。

 高負荷なゲームもこなせるハイパーゲーミングマシンの購入を考えてえているのであれば、選択肢のひとつとして外せない存在だ。

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