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BlenderやV-Ray、Premiere Pro、DaVinci Resolve Studioなどをテスト

CGや動画編集におけるGeForce RTX 3080/RTX 3090の性能を徹底検証

2020年10月14日 16時00分更新

「Redshift」や「Arnold」でも同様の結果

 クリエイティブ系用途でRTコアを生かせるのは今のところCG系しか存在しないので、もう少し別のテストもやってみよう。

 まずはGPUレンダラーである「Redshift」を利用する。スタンドアローン版(のデモ版)を導入し、インストールパッケージ内に含まれる「RunBenchmark.bat」を実行し、出力される画像に記載される時間を比較した。ここではRTコアを使った時の時間のみ比較する。

RunBenchmark.batで出力される映像。レンダリング時間は左下に焼き込まれる

Redshiftのレンダリング時間

 ここでもAmpere世代とTuring世代の間に大きな性能ギャップが確認できた。TITAN RTXはRTX 2080 Ti FEよりやや速い程度で、RTX 3080 FEには大敗している。RTX 3080 FEとRTX 3090 FEの差はCUDAコア数比(約1:1.2)に近い。ゆえに、ほぼ計算通りな感じもあるのであまり面白みはない結果だが、同じシーンで37秒も違うのだから、RTX 3080よりもRTX 3090のほうがCGレンダリングに向いていると言えるだろう。

RedshiftではVRAMは“あればあるだけ使う”ため、VRAM 24GBのTITAN RTXやRTX 3090では20GB以上使用する。ただし、VRAMが少ないGPUならそれに応じて消費量も自動調整されるので、エラーが出るわけではない

 さらに別のGPUレンダラー「Arnold」でも試してみた。Arnoldの「Kickレンダラー」を使用して、レイトレーシングを使用するシーンをレンダリングする時間を計測した。なお、CPUだけを使った時のレンダリング時間も併記した。

ArnoldのKickレンダラーを使用した時のレンダリング時間

 こちらもBlenderやRedshiftと傾向は同じ。CGレンダリングをするなら、Turing世代のGPUよりも、Ampere世代のほうがより素早く結果が得られるのだ。また、CPUでレンダリングするよりもはるかに高速で処理を終えている点にも注目してほしい。

お馴染みのアイアンマン風ロボットをレイトレーシングで表現したシーンを使用した。VRAMの使用量は6GB程度

「Maya 2020」のビューポートをArnoldでレンダリングする時にもGPUパワーを使って高品位なプレビューを得られる。この場合、VRAMは20GB以上使われることもあるので、RTX 3080よりもRTX 3090が好適と言えるだろう。ただし、RTX 3090をもってしてもリアルタイムでこれを動かすことはできない

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