冷却性能は予想以上に強烈だった
ではゲームのベンチマークはこの辺にして、熱と消費電力などのデータも検証しておこう。室温28度環境でベンチマーク台にRTX 3090 FE環境を平組みで準備。ゲーム「Contorl」をプレイ状態で約20分放置した時のGPU温度やクロックを追跡した。データの追跡は「HWiNFO」を使用する。
あれだけCUDAコアを備えていて、消費電力も増えているのだから爆熱だろうと考えていたのだが、このデータは完全に予想外だった。アイドルで40度ほどなのは準ファンレスなので当然だが、ゲーム中(1920×1080ドット、DXR有効)で70度を超えなかったのは驚きだ。ファンの回転数も2基とも1300回転台で収まっており、ファンノイズもほとんど聞こえない。
実際の消費電力は公称TBPにほど近い
続いて、ゲーム中のTBPをNVIDIAの純正キット「PCAT」を利用して直接計測した。
さすがシステム全体で500W超も消費するだけあって、RTX 3090 FEのTBPは平均344W、瞬間最大では378Wまで到達した。RTX 3080 FEが平均約320Wなので、ほぼ公称のTBPと実測のTBPが合っていることになる。しかし、超短時間(0.1秒)に一気に増えることもグラフから読み取れるため、TBP+30Wはマージンとして見ておいたほうがいいだろう。
ここで見ると2σ(標準偏差)の領域外にあって、瞬間的に370W以上(ヒストグラム上では368.8Wから右)の電力を消費したのは6000サンプル中70サンプルに満たない。最大380W近く消費するような局面は極めて珍しく、サンプリング時間中の2%にも満たなかった。
RTX 3090 FEの場合、PCI Expressのスロットから平均60W、最大74W消費し、個々の8ピンケーブルからは最大165W(13.8A)消費していることが読み取れる。12Vレーンが複数分割されている電源ユニットを使う場合、少なくとも12Vレーンの電力が15Aずつないと電力不足になりトラブルが発生する可能性があると考えよう。
まとめ:8Kゲーミングの扉を力でこじ開けるGPU
今回の検証はカード受領から原稿リリースまで1週間もなかったため駆け足になったが、RTX 3090の凄さの片鱗は掴めた。もしフルHD~WQHDの高フレームレート環境で遊びたいなら、RTX 3090よりもRTX 3080のほうが向いていることは明らかである。つまり、4K超高画質~8K環境にならなければ、RTX 3090の化け物じみたスペックは生きてこない。GeForce RTX 20シリーズにおけるTITAN RTXレビューの時と同様に、スペックを生かせるだけの負荷をかけられなければ輝かないのだ。
しかしながら、RTX 3090はクリエイティブな作業にも向いているとNVIDIAは主張している。というわけで、次回はRTX 3080 FEの検証記事でも宿題となっていた動画編集やCG作成などにおけるパフォーマンスを検証してみたい。
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