第311回
フルHD、WQHD、4K時における性能をDXR&DLSSの有効・無効時でどう変わる?
GeForce RTX 3080 FEは4Kで輝く!RTX 2080 Ti/2080/GTX 1080とゲーム13本で徹底検証
NVIDIAの謳い文句を裏付けるDXR処理モリモリのControl
続いては「Control」で試してみよう。このゲームはDXRで実現可能な処理(反射・影の表現・アンビエントオクルージョンなど)をすべて盛り込んだだけでなくDLSS 2.0にも対応している。RTXテクノロジーの凄さを感じるには最適のゲームだ。
APIはDirectX 12、画質は「高」、DXR設定は「高」とした。DLSSはその解像度設定で選べる一番上の内部解像度(つまり、画質重視設定)としている。ゲーム内の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。まずはDXRなしの結果を見てみよう。
DXRなしの状態ではGeForce RTX 3080 FEに対するGeForce RTX 2080 FEの平均フレームレートは、フルHD時で約54%増、4K時でで約64%増と、その性能差は極端には大きくない。ただし、GeForce GTX 1080に対してはフルHD時ですら約151%増(≒2.5倍)、4K時だと199%増(≒3倍)という劇的な性能アップを果たしている。このあたりが基本設計の古いPascal世代GeForceの限界と言えるだろう。
DXR有効時のテストでは、ようやくNVIDIAが主張していた“RTX 3080はRTX 2080の最大2倍速い”を裏付けるようなデータが出てきた。DLSS無効の4K時において、GeForce RTX 3080の平均フレームレートがGeForce RTX 2080の約171%増し(≒2.7倍)となった。
解像度が低い時にはDXRなしの時と傾向が似ている(ただし、フレームレートは4割程度下がる)が、解像度が4KになるとGeForce RTX 2080 FEはフレームレートが極端に下がる(VRAM搭載量8GBの限界のようだ)。4Kで高画質かつレイトレーシング入りのゲームを楽しむとなれば、GeForce RTX 3080のVRAM容量10GBは心強い装備だ。
ただし、DXRとDLSSを活用し、GeForce RTX 3090における8Kプレイも視野に入れた「Watch Dogs: Legion」だと、VRAM搭載量11GB推奨とあるため、Watch Dogs: LegionがプレイアブルになるまでGeForce RTX 3080のVRAM 10GBは盤石と言い切れないのが残念極まりない。
もちろん、DLSSを効かせれば、GeForce RTX 2080 FEでも4K設定でフレームレートが激しく落ち込まないようにできるが、それでも平均35fps台が限界だ。しかし、GeForce RTX 3080 FEなら4K+DXR+DLSSで平均60fps以上で楽しめる。
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