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フルHD、WQHD、4K時における性能をDXR&DLSSの有効・無効時でどう変わる?

GeForce RTX 3080 FEは4Kで輝く!RTX 2080 Ti/2080/GTX 1080とゲーム13本で徹底検証

2020年09月17日 15時00分更新

PUBGもモンハンもフルHD時より4K時のほうが性能差大

 今回はかつてGPUレビューで使ってきたが、年月の経過などの理由で最近は検証から外してきたゲームのタイトルも再度検証してみたい。まずはPUBGこと「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」を取り上げる。

 画質設定は「ウルトラ」とし、トレーニングステージのある島の東半分を車で走行した時のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」1920×1080ドット時のフレームレート

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」2560×1440ドット時のフレームレート

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」3840×2160ドット時のフレームレート

 フレームレートの傾向はApex Legendsに似ているが、上位GPUと下位GPUの差が縮まり、さらにGeForce RTX 3080 FEのコストパフォーマンスが発揮されにくいゲームであることがわかる。特にフルHD環境ではGeForce RTX 2080 FEよりも平均フレームレートは約19%しか上昇していないなど、CUDAコアを山のように持っていても使い切れていないことがよくわかる結果となった。

 もちろん、解像度が上がればそれなりにGeForce RTX 3080 FEにもメリットは出てくる。しかし、フレームレート重視で考えるなら、GeForce RTX 3080 FEはあまり良いチョイスとは言えない。ただし、2年前のGeForce RTX 20シリーズローンチ時にNVIDIAが謳った「PUBGもDLSS対応予定!」が未だ実現していないので、エンジンの整備が進めば、もっとGeForce RTX 3080にとって良い結果が出る可能性もある(あくまで期待論である)。

 続いては「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」で検証する。APIはDirectX 12とし、画質は「最高」をベースに高解像度テクスチャーを追加した。集会エリア内における一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。また、DLSSが利用できる解像度(WQHD以上)ではDLSSを有効にした時の結果も測定した(シャープネスは0.5に設定)。

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート。この解像度ではDLSSは使えない

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、2560×1440ドット時のフレームレート

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、3840×2160ドット時のフレームレート

 フルHD時はApex Legends以上にGeForce RTX 3080 FEの費用対効果は悪い。GeForce RTX 2080 Tiと数fpsしか差がなく、GeForce RTX 2080 FEに対しても平均フレームレートで約28%しか伸びていない。フレームレートが144fps制限がかかっているような結果に見えるが、データ上は最大170fps近くまで出ている(つまり、ソフトウェア的な制限ではない)。144fps近辺で頭打ちになっているのは、そういう結果が出やすいシーンだから、と考えられる。

 ただし、WQHD以上では順調に下位GPUとの差が開き、DLSSなしの状態では4K環境でGeForce RTX 2080 FEに対し、平均フレームレートで約83%の性能向上を見せている。DLSSを有効にすると内部解像度が低くなる(低めの画像をAI処理で高解像度にするため)ため、GeForce RTX 3080 FEのアドバンテージは薄れるが、それでも4Kになると約78%アップまで差が開く。

 描画負荷が低く、高フレームレート向きの設計でなければGeForce RTX 3080のメリットは相対的に小さくなり、描画負荷がより高い状況ではメリットが増すというこれまでのハイエンド系GPUに共通した特徴がここまでのテストで十分確認できたと言えるだろう。

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