第311回
フルHD、WQHD、4K時における性能をDXR&DLSSの有効・無効時でどう変わる?
GeForce RTX 3080 FEは4Kで輝く!RTX 2080 Ti/2080/GTX 1080とゲーム13本で徹底検証
Ampere世代の新GeForce「RTX 30シリーズ」のベンチマークが解禁となった。前回は定番ベンチマークソフト「3DMark」やシステム全体の消費電力とともに、軽くゲーミング性能をチェックするにとどまったが、今回は実際のゲームにおける性能を中心にご覧いただきたい。
検証環境は前回と共通だ。GeForce RTX 3080を含め、すべてFounders Edition(以降、FEと略)で揃えている。ドライバーははGeForce RTX 3080 FEのみ評価用β版(456.16)、それ以外はすべて452.22 Hotfixを使用している。
検証環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 3950X」(16C/32T、3.5~4.7GHz) |
CPUクーラー | Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」(簡易水冷、280mmラジエーター) |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570、BIOS F22) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」(DDR4-3200、16GB×2)×2 |
グラフィックス | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2080 Founders Edition」、NVIDIA「GeForce GTX 1080 Founders Edition」 |
ストレージ | GIGABYTE「AORUS GP-ASM2NE6200TTTD」(NVMe M.2 SSD、2TB)、Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」(NVMe M.2 SSD、1TB) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX Platinum 2000W」(80PLUS PLATINUM、2000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2020 Update) |
DXRを使わないゲームでは伸び悩む傾向
GeForce RTX 3080 FEのレビューはゲーム15本(前回レビュー記事の2本を含む)でベンチマークを実施しているが、まずはDXR(DirectX Raytracing)を使わない従来型の描画技法でのパフォーマンスを見ることにしたい。
まずは描画負荷軽めの「Apex Legends」から始めよう。画質関連の設定ははすべて最高に設定。射撃練習場で一定の行動をした時のフレームレートを「CapFrameX」で測定する。
ただし、Apex Legendsはデフォルト状態では144fpsで頭打ちになるため、そのままではGeForce RTX 3080クラスの検証には適さない。そこで、起動オプションでフレームレート制限を解除(+fps_max unlimitedを追加)した。さらに、フレームレートへのインパクトが強いバンガロールのスモークを目の前に展開し、スモークが晴れるまで中に留まるという行動を加えている。よってこれまで筆者がとってきたApex Legendsのベンチマーク結果とは比較できない点に注意したい。
フレームレートの上限を開放したものの、最高画質設定ではGeForce RTX 3080 FEのフルHD時でも平均280fpsが限界。これ以上フレームレートを出したいなら画質をもっと下げる必要があるだろう。フルHD時ではGeForce RTX 3080 FEはRTX 2080 FEに対し約35%、4K時でも約59%しか上回れていない。つまり、前世代に対して明確な差はついているものの、前世代比で「最大2倍」というGPUのポテンシャルは生かしきれていない感が強い。
ただし、GeForce GTX 1080 FEに対してはフルHD時で約111%、つまり2.1倍の性能と飛躍的に向上している。FP32とINT32の同時実行のできないPascal世代では設計的に高フレームレートを出しにくいが、TuringとAmpere世代の差(SM内のデータバス数やキャッシュ構成など)はApex Legendsではあまり効かないようだ。
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