GPUパワーで圧縮データを展開してVRAMに展開する「RTX IO」
前置きが長くなったが、RTX IOは圧縮されたデータをそのままストレージから読み出し、GPUパワーを使って展開した後にVRAM上に配置し、CPUの負荷を最低限にする技術だ。このSSDから直接データを読み出すための必須要素が「DirectStorage for Windows」で、RTX IOはこのDirectStorageを利用することで実現する。ではゲーム側で直接DirectStorageを利用すれば済むのでは? と思うところだが、GPUで展開して速やかにVRAMに届けるための機能も追加されているのだろう。
下の図ではNVMe SSDに適したキューサイズでのアクセスができるように読み取れるが、実際はSATA SSDであっても機能するし、IntelのOptaneでも問題ないとのことだ。最高のパフォーマンスを出すにはPCI Express Gen4接続のNVMe SSDが理想だが、Gen3でも十分効果は得られるらしい。ただし、これは詳細な検証が必要だろう。
このRTX IOはGeForce RTX 20/30シリーズのほか、GTX 16シリーズでも動作するので、多くのユーザーにメリットのある期待の新機能だ。しかし、ゲームでRTX IOが広く使われるようになるには長い道のりになりそうだ。まずはDirectStorage for Windowsが実装されたWindows 10のアップデートが配布され、DirectStorageもゲームエンジンなどから手軽に利用可能になり、その上でゲームが対応するというハードルを越える必要がある。どう急いでも2〜3年はかかると見ていいだろう。
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