「ちくわの磯辺揚げ」ってステキですよね。ちょっと哀愁がある。魚の練り物で作ったちくわを、さらに衣をつけて揚げたという手間がかかったものなのに、とても庶民的。代表的なものだと「海苔弁」の常連。また、セルフ系のうどん屋さんのトッピングでおなじみです。
そんな庶民的な愛されキャラ「ちくわの磯辺揚げ」が天丼てんやのメニューに加わりました。
天丼てんやは7月9日からテイクアウト限定で「ちくわ磯辺揚げ天丼」を発売。税込480円と手頃な価格です。定番の「天丼」(税込500円)を下回るお値打ち弁当。
ちくわの磯辺揚げを天丼にするとは気になるじゃないか
お値段的な手頃さもうれしいですが、私が惹かれたのは「ちくわの磯辺揚げ」そのものへの親しみやすさ。天ぷら屋さんでは新鮮なネタがほとんどで「ちくわ」を見かけたことないような。ですので、天丼てんやのちくわの磯辺揚げってどんなものか気になるし、無性に食べたくなっちゃいました。
ちくわの磯辺揚げが大きく2つ。半割りちくわなので1本分というべきでしょうか。
磯辺揚げは衣に青海苔を入れて他の天ぷらとは異なるので、想像だと調理の手間がかかりそう……。だからテイクアウト限定なのでしょうかね。
持ち帰ってすぐは揚げたてアツアツ。作り置きの揚げ物とは違います。さて、かじりつくと、天丼のタレがしっかり絡んでいて、甘じょっぱい味が広がります。おお~、海苔弁のちくわとはまた違う。
サクッとした食感の衣は、天丼ならではの濃いタレが染みていて、ご飯を欲する仕上がり。もちろんすぐご飯をかきこむ。ご飯にもタレがかかっていて濃い。どんどん進む。ポリポリとした漬物が合いの手のように食感のアクセントに。
へえ、私は海苔弁のちくわの磯辺揚げだと醤油を足らしながら食べていましたが、天丼のタレで食べるとまたちょっと違うものですね。タレは濃厚だけど、青海苔の風味はちゃんと生きていますし、なにより、プリッムチッとした噛み応えがバッチリ。
ちくわ、プリッ、ムチッ。
子供の頃はドーナツと同じような気持でちくわを捉えていました。なんで穴が開いているのだと。ともかく、ちくわの除き穴ふくめて好ましく思っていました。魚のすり身の風味が優しくて、磯辺揚げにすると海苔の香りが立ってまた豪華に。天丼てんやの磯辺揚げは、やはり天ぷら屋さんだけに衣がパリッとしていますよ。
脇を固めるネタも充実しています。
くたっとしているなす天は見かけ以上にみずみずしくて、てんやの中でも私の好きなネタ。肉厚の舞茸は香りが良いし食感もコリュッといい具合。インゲンは彩りでも華を添えてくれます。
ちくわがこうやって天丼のネタとして活躍するとはちょっと感慨深いもの。昔からよく知っている友達と意外なところで出会ったような感情でしょうか。大げさですかね。それで、です。本質はもちろん同じで、食べるとすっごく親しみあるおいしさなんです。どういうわけか心が温かくなりました。
「海老天はなくてもいい」ならアリな持ち帰りメニュー
天丼てんやの「ちくわ磯辺揚げ天丼」(税込480円)。海苔弁のちくわが好きな人にオススメできます。食感がしっかりしたネタが多く食べ応えあるので、海老天がのっていなくても構わないという人にとっては満足できるメニューだと思いますよ。
なお、ちくわ天は単品で持ち帰りもできます。2個入りで160円。買って帰ってお酒のつまみにするのもアリ。マヨネーズを添えて食べたいものです。
ナベコ
酒好きライター、編集者。カンパイからすべてが始まるはず。「TVチャンピオン極~KIWAMI~ せんべろ女王決定戦」に出演するなど酒活動しつつ食トレンドを追っています。♪アスキーグルメでおいしい情報配信中♪
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