第299回
Comet Lake-SのポイントであるPL1設定別の挙動や性能も詳しく解説
Core i9-10900Kを筆頭に第10世代Core超徹底検証!Ryzenよりもゲームで強いって本当?
ついに発売となったComet Lake-Sこと、インテルのデスクトップPC向け第10世代Coreプロセッサー。14nmプロセスを続投しつつも、最上位のCore i9-10900Kは同社メインストリーム向けCPUでは初の物理10コアでブースト時の最大クロックは5.3GHzと、スペックで勝負してきている。ソケットも新たにLGA1200となったため、マザーボードも「Z490」や「H470」などの新チップセットが用意されるなど、久々のプラットフォーム刷新に心躍らせている人もいるだろう。
本稿はそんな第10世代Coreプロセッサー販売解禁タイミングに合わせて投入した速報レビュー記事の続編である。第10世代Coreプロセッサーがなんたるかを知りたいなら、まず「Core i9-10900KとCore i7-10700K、Core i5-10600Kの性能を速攻検証」をご覧いただいた上で、本稿に進んでいただきたい。
今回は速報では詳しく触れられなかった第10世代Coreプロセッサーのパフォーマンスを様々なベンチマークを使用して掘り下げてみる。「CINEBENCH R20」のスコアーを見ればCPUの計算能力の上下関係についてはおおよその目安がついてしまう昨今ではあるが、CINEBENCHはあくまでCINEBENCH。実際のPCゲームやアプリでのパフォーマンスで比較しなければ、正しい理解には到達できないのだ。
検証環境のおさらい
検証環境は前回とまったく同じである。インテル製CPUのパフォーマンスはマザーボード側のPower Limit設定がインテル定格ではなく、マザーボードメーカーがデファクトスタンダード的に採用している設定を長らく使っていたため、CPU本来のTDPが現実の消費電力と大きく乖離していたり、ワットパフォーマンスが正しく把握できなくなっていた。
そこで前回に引き続き、CoreプロセッサーはPower Limitの中でも消費電力に強く影響する「PL1」をCPUのTDP定格値に合わせた上で検証を行なう。前回は第9世代CoreプロセッサーについてはPL1=無制限の場合の数値も掲載していたが、今回は第9・第10世代Coreプロセッサーについては特に断らない限り、PL1は各CPUの定格値に合わせている。
検証環境 | |
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CPU | Intel「Core i9-10900K」(10C/20T、3.7~5.3GHz) Intel「Core i7-10700K」(8C/16T、3.8~5.1GHz) Intel「Core i5-10600K」(6C/12T、4.1~4.8GHz) Intel「Core i9-9900K」(8C/16T、3.6~5GHz) Intel「Core i7-9700K」(8C/8T、3.6~4.9GHz) Intel「Core i5-9600K」(6C/6T、3.7~4.6GHz) Intel「Core i7-6700K」(4C/8T、4~4.2GHz) AMD「Ryzen 9 3900X」(12C/24T、3.8~4.6GHz) AMD「Ryzen 7 3800X」(8C/16T、3.9~4.5GHz) AMD「Ryzen 5 3600X」(6C/12T、3.8~4.4GHz) |
CPUクーラー | Corsair「H115i PRO RGB」(簡易水冷、280mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG MAXIMUS XII EXTREME」(Intel Z490、BIOS 0508) ASUS「ROG MAXIMUS XI EXTREME」(Intel Z390、BIOS 1502) ASRock「Z170 Extreme4」(Intel Z170、BIOS 7.50) GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570、BIOS F11) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (各CPUの定格で運用、16GB×2)×2 |
グラフィックス | NVIDIA「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」 |
ストレージ | Western Digital「WDS100T2X0C」(NVMe M.2 SSD、1TB) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX Platinum 2000W」(80PLUS PLATINUM、2000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(November 2019 Update) |
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