レノボは、中国・北京で開催された“Lenovo Tech World”でスマートウォッチのコンセプトモデルを展示しました。目を近づけることで約20倍の表示が可能になる“VID”技術を採用したセカンドディスプレーを搭載する製品です。
↑メインディスプレーの下にもうひとつのディスプレーを搭載。 |
レノボが展示したスマートウォッチのコンセプトモデルはモトローラの『Moto 360』のような円形のディスプレーに加え、すぐその下にVID(バーチャル・インタラクティブ・ディスプレー)と呼ばれるふたつ目のディスプレーを搭載しています。このVIDは光の反射を利用することで画面を約20倍に大きく拡大してみることができる仮想ディスプレー。レノボが独自開発したものとのこと。
↑腕にはめるとVIDが手前に来る。 |
“Magic View”とも呼ばれるこのセカンドディスプレーは、腕に装着するとこのようにちょうど手前側に位置するようになっています。
↑時計としてはやや厚みがある。 |
本体はスマートウォッチとしても若干厚みがあります。とはいえ、これはコンセプトモデルであり、製品化される場合はより薄いものになることでしょう。なお、デモ機を利用している間、本体が熱くなるようなことはありませんでした。
↑裏側には専用の充電端子。 |
充電には本体の裏側にある5ピンの端子を使います。この方法も現時点でベストのものを選んだにすぎず、製品化されるときは別の形状に変わるかもしれないとのことです。
↑OSはAndroid、UIはAndroid Wearライク。 |
スマートウォッチのOSにはAndroidをそのまま搭載しています。とはいえUIはAndroid Wearに類似しており、ホーム画面の長押し+左右スワイプで時計のフェイスを変えることも可能です。本体にはSIMカードは装着できず、スマホと接続して利用するとのこと。
↑アプリは1画面に3つ表示。 |
↑プリインアプリは全部で7つ。 |
↑Settingは操作できず。 |
画面をダブルタップするとアプリ一覧が表示されます。アプリは画面に3つ表示され上下スクロールさせるUIもAndroid Wearに似ています。プリインストールされているアプリはメディアファイルを表示する“Snapsee”や“Street View”、“Power Up”、“Sport news”、“My safe”、“Calendar”、“Setting”の合計7個。なおSetting画面は開いてもバージョン情報しか表示できず、日本語への対応は不明でした。
↑セカンドディスプレーへの切り替えは指先2本スクロール。 |
↑画面に虹のような表示になる。 |
↑画面が消えてセカンドディスプレーへ切り替わる。 |
VIDを使った拡大表示はどのように実現しているのでしょうか。アプリを利用中に、画面上を指先2本を使って上から下へスワイプします。すると、画面が反転して虹のような表示が現れ、画面表示が消えます。これでセカンドディスプレーへの表示が切り替わるのです。
↑目の先をセカンドディスプレーの2センチほどに近づける。 |
次に目をセカンドディスプレーに近づけます。実際は腕に装着した時計を目に近づける、という使い方をするわけです。これなら屋外の太陽光の強い場所でもディスプレーの内容をしっかりと見ることができます。
↑遠目には何も見えないが……。 |
↑目を近づけると何かが見えてくる。 |
↑2センチの距離からだとしっかり見える。 |
目を離した状態だとディスプレーには何も見えません。目を近づけていくと、確かにセカンドディスプレー上に何かが表示されているのが見えます。そして、適正な距離である2センチまで目を近づけるとしっかりとVID上に画面内容が表示されます。
↑時計画面で見にくい情報も大画面で見やすく表示。なお、写真で左半分が見えていないのはカメラでの撮影が原因で、実際には全画面が見えます。 |
実はこのカレンダー画面、スマートウォッチ上ではスケジュールが一覧として表示されています。スマートウォッチの欠点は、画面サイズと解像度が低いため、大量の情報を表示することができないところ。VIDを使えばスマホやPCのように、大画面でフル表示もできるわけです。
↑時計画面もこれだけ大きく表示が可能。 |
↑他人に情報を見られる心配もない。 |
デモでは世界時計を表示するなど、VIDの仮想大画面の利点が大きくアピールされていました。世界時計のように複数の都市の表示もVIDならこれだけ表示できるのです。また目をセカンドディスプレーに近づけて見るため、表示内容をほかの人に見られる心配もありません。
↑動画や写真もオーケー。 |
↑十分視聴に耐えうるクオリティー。 |
もちろん動画の再生やアルバムの写真表示も可能です。この画面はサンプルではなく実際に表示しているものを撮影したもの。ストリーミングに対応すれば十数秒程度のショートムービーや音楽ビデオを見る用途にも使えそうです。またスマートウォッチだけではなく、スマホの背面にこのVIDを搭載するのもいいかもしれません。
↑ベルトは交換式で複数を用意。 |
↑製品と思えるクオリティー。 |
複数のバリエーションのベルトを装着したものも展示。ベルトは交換可能とのこと。画面のタッチ操作や本体横のボタン操作など実際に触れてみるとしっかりとしたつくりでこれが試作品とは思えないクオリティーでした。製品化されることを大いに期待したい製品ですね。
●関連サイト
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