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酪農にもクラウドを 全国スタートアップディin北海道が開催

2014年09月16日 08時30分更新

 地方からの起業を促進するイベント“全国スタートアップディin北海道”が9月14日に札幌市の小樽商科大学札幌サテライトで開催された。主催はトーマツ ベンチャーサポート、共催にサムライインキュベートと小樽商科大学ビジネス創造センターが務めた。北海道起業家とベンチャーキャピタリストによるパネルディスカッションと、北海道で起業したベンチャー企業8社が登壇して、自社サービスのプレゼンが行なわれた。

全国スタートアップディin北海道

 グランプリに選ばれたのは、北海道で生まれたサービスならではといえるファームノートの『酪農・畜産クラウド Farmnote』だ。牛の活動履歴をクラウドに記録し、牧場の状態をいつでもどこでも確認できるようになるサービス。

全国スタートアップディin北海道

 牧場でふだん書いている活動メモの感覚で、スマートフォンアプリで牛の個体情報を入力し、病気の早期発見や繁殖の活動、予定などを判断できるようになる。利用料も100頭以下の牧場は無料で使えるようにすることで、93%の酪農家を無料で利用できるという。

全国スタートアップディin北海道

 ファームノートの小林晋也代表取締役は、クラウド型CMSのソリューションサービスを提供するスカイアークを10年前に北海道帯広市で起業。今回は新たに立ち上げたサービスでグランプリを獲得し、「スカイアークは大きな企業で仕事も固まってきた。既成概念は強烈なビジョンで吹き飛ばせる」と起業家精神を語っていた。

全国スタートアップディin北海道

 トーマツ賞は、iOSアプリ『IKEMEN―いつものお店選びにちょっとしたトキメキを』が選ばれた。外に出ない干物女をターゲットにした、イケメン店員マップを提供。実際にお店を利用して、キュン投票ができランキングも提供する。賞の商品が決まっておらず何が欲しいかと問われると、ときめきサプリ岩舘空代表取締役はその場で「イケメンを200人集めてほしい」と会場を笑いで盛り上げていた。

全国スタートアップディin北海道

 サムライ賞は『クラウド型勤怠管理アプリ シュキーン』、NFCを使ってSuicaなどの交通系カードで勤怠の記録がスマートデバイスで行なえるシステム。『ブラウザ三国志』や『戦国IXA』などのブラウザーゲーム、スマートフォンアプリを開発するインフィニットループが作成。松井健太郎代表取締役は、「ネットとつながっているので外からでも記録を見られる。出張先からも打刻できる」とクラウド勤怠システムの利点を語っていた。

全国スタートアップディin北海道

 地方からの起業を促進するためのイベントだが、今回出てきたサービスは北海道ならではのものもあったが、どれも地理的な制約を感じさせないものばかりだった。「北海道から世界へ」をキーワードにイベントは締められ、今回登場したサービスの今後に引き続き注目していきたい。

■関連サイト
トーマツ ベンチャーサポート

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