iOS/OS Xアプリの開発に必要なもの
アプリ開発というと何だか構えてしまう人もいると思いますが、最低限、Macが1台あれば開発は可能です。Macといっても、下はMacBook Airの11インチモデルから上はMac Proまで、処理性能や価格の幅がありますね。しかし実は、現行モデルあるいは一世代前のモデルであれば、11インチのMacBook Airでも大丈夫なんです。
「えっ、Airだとビルドとかに時間がかかってしょうがないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、そうとも限りません。ちなみにビルドとは、プログラミングしたコードをアプリの形式に変換する処理のことです。論より証拠。まずは下のグラフを見てください。
このグラフは、「Cocos2d」というフレームワークを使った2Dゲームのビルドにかかった時間を、Macの主なモデルで比較したものです。バーが短いほど処理が速いことを示しています。数値的には、MacBook Airの13インチ(11インチと同じ処理性能)は確かにMac Proの2倍以上の時間がかかっています。
でも時間にすると14.7秒。ゲームアプリ1本のビルドが15秒程度で完了するわけです。そう考えると、MacBook Airでも決してアプリ開発が不可能ではないことがわかります。続いて、下のグラフをご覧下さい。
こちらは3Dのゲームエンジン「Unity」を使用して作られたゲームを、iOS用にビルドするのにかかった時間です。こちらはやや処理が重いため、秒単位ではなく分単位の時間がかかっています。その一方で、2Dゲームのビルドに比べると、モデルごとの差がかなり小さいことがわかります。時間的にも、MacBook AirとMac Proで、1分強しか違わないのです。
もちろん、チームを組んで作るような大作であればこの1分が後々大きな作業効率につながるのでしょう。しかし、個人で開発するレベルであれば、マシンのスペックをそこまで気にする必要はないと言えます。ただし、どのモデルでも言えることですが、メモリー容量やディスク容量は大きいに越したことはないので、購入時に可能な限り増設しておきたいところです。
なお、処理性能以外にもアプリ開発に影響する大きな要素があります。この続きは「後編」でご説明しましょう。9月5日の18時公開予定ですので、お楽しみに。
MacPeople 10月号(8月29日発売)の第2特集では、Macでアプリ開発を考えている人のための情報を「アプリ開発はじめの一歩」としてまとめています。そのほか、モバイルゲーム開発の新潮流になること必至の「Unreal Engine 4」を32Pにわたって総力特集。の最新情報、たった3つの方法で収益をアップさせる「アプリのダウンロードを増やす方法」などの盛りだくさんの内容を掲載しています。ぜひお手に取ってみてくだださい。
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