西加奈子とユザーンの学ラントーク！「当時、男の子になりたかった」｜Mac

2014年06月28日 15時00分更新

　MacPeopleにて好評連載中の「ユザーンの川越コンピューター学園」。31回目のゲストは西加奈子さん。ユザーンさんとの愉快なお話を週アスPLUSの読者の皆さまに少しだけお見せします！

今月の転入生：西加奈子（にしかなこ）
1977年、テヘラン生まれの小説家。カイロで幼少期を過ごし、大阪で育つ。情報誌「ぴあ」のライターを経て、2004年に「あおい」でデビュー。2005年に刊行された「さくら」が20万部を超えるベストセラーとなる。2012年には「きいろいゾウ」（すべて小学館刊）が映画化された。

「当時、男の子になりたいっていう憧れがあって。」

西　一応MacBook Airを使ってます。

ユザーン　西さん、突然自慢げにどうしたの？

西　これってMac雑誌の取材やんな。

ユザーン　いや、そんな最初から強引にMacの話をしなくても大丈夫なんだけど。Airだけで全部こなしてるの？

西　仕事部屋にはWindowsを置いてんねんけど、外で原稿書く練習を最近してて。それ用にMacBook Airを買った。

ユザーン　外で書く練習、ってどういうことなんだろ。家じゃないと書けない体質なの？

西　喫茶店とかだと、書いてることに酔ってまうねや。なぜかイキってまうねん。

ユザーン　何に対して格好つけてるの？

西　周囲の人たちかな。

ユザーン　私はいま小説を書いてるんだよね、って文豪ぶった表情をするとか。

西　そうそう。それにばっかり気を取られて原稿がまったく進まへんくて。

ユザーン　そりゃやめたほうがいいね。

西　だからずっと家でやっててんけど、結婚すると自分の時間がなくなるやん。夫が帰ってきたら終わらなあかん、とか。そういうのがストレスになったら嫌やから、いつでもどこでも書けるように練習しようと思って。

ユザーン　成果は出てきてる？

西　最初の10分くらいはまだあれやけど、集中すると結構いけるようになってきた。

ユザーン　どんなとこで書いてるんだろ。

西　スタバとか？　ネットが使えるし。

ユザーン　スターバックスでMacを開いて、粋がった感じを出しつつ原稿書いてる人ってだいぶ格好悪いだろね。

西　しかもほんまにイキってまうからな……。キーボードをこれ見よがしにカタカタ、って。

ユザーン　その体質、早く治るといいね。ところで、今日はなんで学ランを選んだの？学ラン女子はこの連載が始まって以来だよ。

西　当時、男の子になりたいっていう憧れがあって。学ランを着た男子が「あの子かわいいな」とか言っているのがすごくうらやましかってん。友達から「お前じゃ無理やって」とか言われながら高根の花的な女の子に告白して、やっぱりあかんかっても、「まあとりあえずアンパンでも食えや」みたいな関係に憧れてた。

ユザーン　なんだそれ。

西　女の子ってあんまりそういうのないやん。男の子からの告白され待ちの感じがなかった？

ユザーン　逆に女子のほうがしょっちゅう告白とかしてる印象があったけどな。

西　バレンタインみたいなイベントはあるけど、失敗してもそのことを女子同士で笑いものにしたらあかん感じやん。みんな深刻に思い詰めてるから気を使うし。あと、男の子って顔だけじゃないやん。おもろかったらモテたりする。それがいいなって思ってた。でも、おもろい男の子になってモテたかったわけじゃないねん。告白して、玉砕して、「だから言うたやろ」「そうやなぁ」っていうのをやりたかった。

ユザーン　そんな憧れで学ランを選んだんだ。

続きはMacPeople 2014年8月号（6月28日発売）で！

U-zhaan（ユザーン）
インドの打楽器「タブラ」の奏者。ザキール・フセイン氏、オニンド・チャタルジー氏に師事するため毎年インドに出かけている。インドでつぶやいたTwitterのコメントをまとめた書籍「ムンバイなう。」「ムンバイなう。2」（スペースシャワーネットワーク刊）が好評発売中。

　本コーナーは、ASCII.jpから週アスPLUSにお引っ越ししてきました（過去記事はASCII.jpまたはこちら）。

●関連サイト
・西加奈子 - Official Website -
・U-zhaan Official Web Site

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