Windowsユーザーだった女子編集者が、実際にMacを使うなかで出合ったトラブルを解決する本連載。今回は、液晶を閉じてもMacがスリープしないアプリをご紹介します。標準設定でできないの? と思われるでしょうが、できないんですよ…これが…。なぜこのアプリが必要になったかは、少々長い話になります。
MacBookを閉じてもEye-Fiの転送が止まらないようにしたい!
我々のようなウェブ媒体の記者がイベントや展示会を取材し、1分1秒を争って記事を掲載したいような場合、写真を撮ったそばから速攻で全画像をパソコンに取り込みたいということがあります。私の使っているカメラはWi-Fi連携機能のある「DMC-GX7」。数枚の転送ならWi-Fi機能で十分なので、デジイチで撮った写真をFacebook投稿したい場合などはこの機能を使っています。その便利さは、以前にご紹介したとおりです(関連記事その1、その2)。ですが、前述のように画像を自動的にパソコンに送るという使い方はできません。
そこで、Wi-Fi搭載SDカード「Eye-Fi」を使っています。Eye-FiとPC転送ツールを利用すれば、撮った画像を自動転送可能。なお、Eye-Fiには上位モデルの「Eye-Fi Pro X2」とPCレスで設定可能な下位モデル「Eye-Fi Mobi」があります。以前は、パソコンへの自動転送は「Eye-Fi Pro X2」だけの機能でしたが、現在は「Eye-Fi Mobi」でも利用できます。
私の愛用する自動転送環境は、DMC-GX7+Eye-Fi Mobi!
「Eye-Fi Mobi PC 転送ツール」をMacにインストールし、Eye-Fiの収納ケースに記載されているシリアルコードを入力すれば、ほぼ設定完了。Eye-Fiは初期の頃から使ってきましたが、以前は少々煩雑だった設定はいまやすっかりシンプルになっていますよ。Eye-Fiを挿入したカメラの電源を入れると、Wi-Fiアクセスポイントのひとつとして認識されたEye-Fiと自動的につながり、撮った画像が自動的にパソコンに送られてきます。自動接続はオフにもできるほか、保存先も任意のフォルダーのを選択可能です。
これで、めでたし めでたしと言いたいところですが、このままでは画像取り込みが終わるまでパソコンをスリープさせることができません。MacBook Airなどは液晶を閉じるとスリープしてしまいます。イベント取材では動き回らないといけないし、撮影している間はどんどん画像を取り込んで欲しい。そこで、液晶を閉じてもMacがスリープしないアプリが必要になったというわけです。
そんなわけで見つけたのが「InsomniaX」というアプリ。メニューバーにお月様のアイコンが常駐し、簡単な操作でスリープ操作を切り替えられます。オフの時は白抜き、液晶を閉じてもスリープしない「Disable Lid Sleep」にチェックを入れると月が黒に、省電力スリープさせない「Disable Idle Sleep」にチェックを入れると楕円のマークが黒になります。これらの機能を切り忘れてカバンにしまったら電池が切れるまで動き続けてしまいますので、アイコンをひと目見てわかるのはありがたいですね。
このアプリをオンにしたところ、Eye-Fiからの画像転送中に液晶を閉じても作業が継続してくれました。閉じると背面のリンゴマークは消灯しますが、ちゃんと動いてくれています。おかげで、アップルストア表参道オープンに先駆けたプレス向け内覧会の取材でも大活躍しましたよ(関連記事その1、その2)。
さらに、Eye-FiからMacに取り込んだ画像をクラウドストレージにアップロードするといった使い方にも役立ちます。以下の状態は、Eye-Fiカードから取り込んだ画像が「Eye-Fi」フォルダーに保存され、そのフォルダーをPicasaで監視してGoogleドライブに同期(アップロード)しています。ちなみにMacのWi-Fiは切り替えが必要で、画像取り込み時はEye-Fiに、ウェブへのアップロード時は無線LANやモバイルルーターに接続する必要があります。
Eye-Fiの利用は一例ですが、「InsomniaX」は待ち時間にMacを閉じることができ、切り替えが簡単というのが利点です。長い待ち時間の発生する機会が多い方はぜひ試してみてください。
●「InsomniaX」ダウンロードページ(外部リンク)
●「Eye-Fi Mobi PC 転送ツール」ダウンロードページ(外部リンク)
さて、好評発売中のMacPeople7月号の特集ラインアップは、新MacBook Airレビュー/現行マシンをまだまだ使う!限界チューンアップ術/アップルストアの知られざる真実/Cocos2d-xゲーム開発入門/ゲームアプリ開発者のためのYouTubeプレー動画講座/デベロッパーに聞くスマホアプリの最新トレンド——となっています。電子版なら気になるキーワードで検索ができるほか、定期購読は紙よりも安くてお得ですよ!
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