PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』のゲームレビュー連載、第16回目はファンタジーの世界を冒険するアクションアドベンチャーゲーム『Brothers - A Tale of Two Sons』を紹介する。困難を協力して乗り越える兄と弟の物語を体験しよう!
『Brothers - A Tale of Two Sons』
●Starbreeze Studios AB
●Steam販売ページ(関連サイト)
Brothersは、コントローラーにある2つのアナログスティックを使って、兄弟2人をそれぞれを同時に操作するアクションアドベンチャーゲームだ。
左のスティックで兄を、右のスティックで弟を動かすことができ、アクションもLRトリガーにそれぞれ割り振られている。左右の手の動きをシンクロさせ、兄弟の力をあわせてステージの仕掛けを解いていこう!
■ 兄と弟が協力して先へ進む!
ゲームは病気で倒れてしまった父を、その息子である兄弟が荷車で運ぶところから始まる。トリガーボタンを押し、まずは荷車をふたりで支えよう。
ステージには、兄弟の行く手を阻む様々な仕掛けが待ちかまえている。それを兄と弟がそれぞれ協力し、突破していくことがBrothersで楽しめるゲームの内容だ。
例えば、非力な弟では大きなレバーは作動させられない。
しかし、力のある兄であればレバーを作動できる。これで父を崖の向こうへと無事に渡らせるようになった。
これだけだと弟はお荷物でしかないが、身軽な弟は兄と違って高所に登れるといった特徴をもつ。
登ったあとは兄も登るためのロープを垂らしたり、仕掛けを動かして先へ進めない兄を助けたりする。
Brothersでは、ふたりの力をあわせて先へ進むようにステージが作られているのだ。
■ 父を助けるため、命の水を求める旅に
村の医者らしき人物に父を診せたところ、“命の水”しか父を助ける方法がないと分かる。
母を亡くしている2人は、父を救いたい一心で命の水を探す旅に出る。もちろん、すんなりと見つかるわけがなく、自分たちの住む村のはずなのに邪魔をしてくるキャラクターさえ登場する。
旅の始めは、道なき道を兄弟の力をあわせて進んでいこう。行き先が分からないときは、兄のアクションボタンを押すと進むべき方向を教えてくれる。
兄弟はそれぞれ別々に動かしてもいいが、左右のアナログスティックの動きをシンクロさせていっしょに障害をクリアすればステージをサクサク攻略できる。
また、アクションゲームではあるが“ちょっとした操作ミスで崖から落ちてゲームオーバー”といったミス狙いのポイントもないため、シンクロ率100%を達成することは難しいものの同時操作には少しずつ慣れていける。
ゲーム序盤は兄弟をただそれぞれ操作しているだけだが、進むにつれてふたりで動かす仕掛けや、片方の移動を助ける仕掛けが少しずつ増えてくる。
洞窟に入ったあたりからゲームはグンと面白くなってくるぞ。
■ 兄弟を助けてくれる不思議な生き物たち
Brothersの世界は中世のような雰囲気だが、すぐにこの世界がファンタジーだと分かるだろう。それは、ゲームに登場する生き物たちの姿から見えてくる。
この巨人は一見すると人間を襲ってきそうだが、なぜか兄弟たちの進む先を助けてくれる。
また、ただのNPCのような動物たちも、背中に乗れば運んで貰えたりする。
Brothersの世界の言葉は分からないが、彼らが協力しあって生きていることはゲームを通じて伝わってくる。
■ 先に進むほど難しくなるステージ!
ゲームを先に進めて行くと、だんだんと難しい仕掛けが登場する。墓場を通り過ぎたと思ったら、ファンタジーの世界らしく木のおばけが襲ってきたときにはちょっと驚いた。
また、手作りのグライダーを操って大空を飛んだり、
それぞれを命綱で繋ぎ、どちらかを支点にした振り子の動きでステージを攻略するといった「ちょっとそれはムリだろ……」みたいな攻略法も出てくるぞ。
操作自体は難しくないが、トリガーボタンを押したまま左右のアナログスティックの操作を要求されるため、ちょうどこのスクリーンショットのあたりで指がプルプルしてきたのはナイショだ。
■ ベンチからの眺め、最高!
あと、Brothersではなぜか各ステージにベンチが設置されている。橋代わりの倒木を渡った先や、川から落ちて流された先など「どうやってここに設置した」みたいな場所にあるのがツッコミ所満載で面白い。
そんなベンチの目の前に立ち、アクショントリガーを押すと景色が眺められるぞ!
眺めていてもとくにイベントは起きないが(まれにステージの全景がチェックできるが)、なぜか毎回立ち止まって眺めてしまう。
ちょっとした旅行者の気分である。
これらの惚れ惚れするような絶景と、「あそこまで行くの?マジかよ……」な気分をぜひ堪能して欲しい。
■ ファンタジーの世界の恐ろしい一面も!
なお、ここまでそれなりに美しい世界だけを紹介してきたが、Brothersは血や不幸といった恐ろしい世界も魅せてくれる。巨人というファンタジーの世界ではあるものの、戦場を移動するステージも存在する。
果たして兄弟の行く末はどうなるのか? 続きが気になる方は、自分でプレイしてエンディングにたどり着いて欲しい。一説によると、そのころには完全に左手が兄、右手が弟になってるとかなんとか。
『Brothers - A Tale of Two Sons』
●Starbreeze Studios AB
●14.99ドル(2013年9月4日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル アクション、アドベンチャー、独立系開発会社
●著者
篠原 修司
Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
個人ブログ:デジタルマガジン
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