第5世代コアi(開発コードネーム:Broadwell)が発表されるモバイル向けと異なり、今年はデスクトップ向けの話題が少ないとお嘆きの方には朗報です。インテルが今後登場するデスクトップ向け最新CPUの概要をアナウンスしました。
TIM改良版第4世代コアi“Devil's Canyon”
なかでも注目は第4世代コアiの新ラインアップとなる、開発コードネーム:Devil's Canyonと呼ばれるCPUです。
Devil's Canyonはパッケージ素材をアップデートし、TIM(thermal interface materials)を改良したと言います。Ivy Bridge以降、CPUのダイとヒートスプレッダー間で熱伝導を行なうTIMが従来のソルダリング(はんだ付け)ではなく、熱伝導率の低いグリスに変更されたことを惜しんでいたオーバークロックファンの方が多かったですよね。その声にインテルは反応したと思われます。
もちろん、Devil's CanyonはUnlockedモデル。オーバークロック(OC)特化型の第4世代コアiとして、インテル9シリーズチップセットで思う存分OCできそうです。製品は2014年の中ごろとのことなので、6~7月になる可能性が高い。となれば、6月上旬台湾で行なわれる自作PCパーツの祭典、COMPUTEX2014に合わせるのかもしれません。COMPUTEXでは毎年さまざまなクーラーも発表されるので、灼熱の台湾でDevil's Canyon OC祭りとしゃれこみたいところ。
Pentium Anniversary Edition
OC向けで2014年中ごろ発表のCPUはもう1製品あります。Pentium生誕20年超えを記念した、Pentium Anniversary Edition。UnlockedモデルでOCに対応し、QSVに対応。インテル8&9シリーズチップセット搭載マザーで使えます。個人的には1万円切りで出て、1万5000円ぐらいの上位のコアiシリーズを蹴散らすパフォーマンスまでOCできたらうれしいですね。
インテル初の8コアのコアi7!
インテルX99チップセットをサポートする8コアのコアi7もアナウンス。次期ハイエンドコアi7シリーズ(開発コードネーム:Haswell-E)と思われます。メモリーはDDR4やSATA Expressなどの最新規格てんこ盛りで、ハイエンドプラットフォームにふさわしい仕様になるはず。登場時期は2014年後半。Ivy Bridge-Eからちょうど1年後にあたる9月が怪しいとみてます。となると、サーバー向けのHaswell-EPも今年になるかもしれません。Ivy Bridge-EPの最上位を2つ買った(関連記事)熱狂的なXeonファンの僕としては、うれしいやら悲しいやら……。Sandy Bridge-EPの最上位だって2個倉庫で泣いております(関連記事)。
第5世代でようやくLGA版のIris Pro!
インテルのCPU内蔵GPUでは最上位ブランドとなるIris Proも、第5世代コアiではようやくデスクトップのLGA版でリリースされます。時期は未定ですが、インテル9シリーズに対応することが明らかになっています。Unlockedモデルに採用されることから、モバイル向けでは容易に試せないIris ProのOCにもチャレンジできるはず。
ということで、9シリーズチップセット搭載マザーを購入し、Devil's CanyonやPentium Anniversary EditionでOCしながら、UnlockedなIris Pro内蔵第5世代コアiを待つ、のが最も効率よくインテル最新デスクトップCPUを楽しめるプランですね。
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