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CPUとマザーで62万円使ったら通帳の呼吸が止まったでござる

2013年10月30日 20時00分更新

CPUの頂点『Xeon E5-2697 v2』
CPUとマザーで62万円使ったら通帳の呼吸が止まった件
↑Windowsマシンで使えるCPUの最高峰、Xeon E5-2697 v2。ジサトライッペイがこのたび2つ購入。価格は合計で55万4000円前後。

 Xeon E5-2697 v2は、12コア/24スレッド、動作クロック2.7GHz(最大3.5GHz)、L3キャッシュ30MB、TDP130Wの超ぶっとび高性能CPU。一般的なデスクトップPCで使われているCPUのコア/スレッド数は多いものでも6コア/12スレッドなので、自作PCに興味がない方でも、E5-2697 v2の異常さはご理解いただけるはず。

これが24コア/48スレッド動作だ!
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↑組み込み後、タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)でスレッド数をチェック。きっちり48スレッドぶん動作していることを確認できた。

 しかしながら、Xeon E5-2697 v2はお値段もぶっとんでおり、1個あたりの実売価格は27万7000円前後。わざわざ“1個”と表記したのは、このXeon E5-2697 v2はなんと2個で運用することを想定しているCPUだからです。その気になれば2個で、コア/スレッド数は合計24コア/48スレッド。これにXeon用のマザーボードと大容量のメモリーを挿せば、メーカー製PCでは及びもつかないほどのスーパーモンスター自作PCのできあがりと言うわけです。すごいですよね。欲しいですよね。というわけで買っちゃいました。

振り込みで50万円を超えたのは人生初
CPUとマザーで62万円使ったら通帳の呼吸が止まった件

 購入したお店はネットショップ、EC-JOY。当初は秋葉原のPCパーツショップで購入しようと思ったのですが、そもそもそんな高価な製品の在庫を保有しているショップは少なく、どの店も運悪く在庫なしで予約待ち状態。歩き疲れ、Xeon難民状態とった僕はケバブを片手に「おかしいなー、ネットショップにはあるのになー」とiPhone5cでちくちくネットショップの発送スケジュール情報を調べることに。そこで発見したのが納品が注文から3日状態だったEC-JOY。早速ネット注文し、銀行ダッシュで55万円ほど振り込みました。

 聡明な方はお気づきかと思いますが、この時点で通帳の残高は9万円を切っています。とてもまともな30歳の預金残高だとは思えませんよね。ええ。そうなんです。僕、まったく貯金していないんです。お父さん、お母さん、本当にごめんなさい。

PCを紹介して得たお金をPCへ還元するジサトライッペイ(30歳)と大紅蓮丸
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↑昨年Xeon E5-2687Wと高級マザーボード『SR-X』で自作した超ド級戦艦マシン『大紅蓮丸』。人が乗れるほど巨大な自作Windowsパソコン。

 しかし、それでも僕は楽しい。昨年も前世代の最上位CPUとなるXeon E5-2687W(8コア/16スレッド)を2個買って(関連記事)、マザーボード代も合わせて40万円ほど自分のPCに投資しました。週アスでゲットした給料を週アスのネタとして使う。このゴールデンサイクルを形成しながら、精神的にも「自分のPCが編集部でナンバー1」感を得て、だいぶ楽しい人生です。叱責されることがあっても「あなたは僕の上司かもしれませんが、僕のPCに性能で勝てるとでも?」と切り返せる喜び。所有PCの性能的には倍返しどころか、3~4倍返しになります。ただし、3~4倍ほど余計に怒られることになります。

ちなみにCPUはこんな感じ
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↑Xeon E5-2697 v2の写真。
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↑Core i7-4770K(左)と比べ、LGA2011対応のXeon E5-2687W(真ん中)とXeon E5-2697 v2はかなり大きいです。しかし、E5-2697 v2はさらに緑色の基板が広く、一瞬マザーボードのCPUソケットにはまらないのでは?と焦りました。
マザーボードもASUS『Z9PE-D8 WS』に新調!
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↑BIOS更新をさぼっているEVGA『SR-X』と違い、Ivy Bridge-EPの登場に合わせて、対応BIOSをアップ。さすがASUSです。

 マザーボードはEVGA『SR-X』をすでに所有しておりましたが、対応BIOSのアップデートがなく、Xeon E5-2697 v2が動かないんですよね。どころかいつのまにか公式サイトの製品情報もわかりづらいところに移動されており、“最初からいなかった子”扱いになってしまっていたので、思い切って対応BIOSアップデートでの動作報告があるASUS『Z9PE-D8 WS』をARKで購入。

マザーボードで約7万円ぶっとぶ
CPUとマザーで62万円使ったら通帳の呼吸が止まった件

 正確には6万9980円がマザーボード代に消えました。この時点で、最新のXeon環境を構築するために、CPUと合わせて約62万円かかっています。前のシステムの40万円を足せば、102万円。まあ、車を買ったと思えば安いものですが、通帳の残高は2万円を切り、「さて、今夜のディナーは塩水にするか」状態に。

性能は従来比で約3割増し
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 では、そんな僕を一気に生活苦に追い込んだPCがどれほどの性能なのか?CINEBENCH R11.5のマルチスレッドテストで比較すると、1.3倍ほどスコアー増。新規でCPUとマザーボードを買ったかいがありました。ちなみに同じテストを行なうとCore i7-4770Kだと8pts前後、Core i7-4930Kだと10pts前後なので、E5-2697 v2のすさまじさが十二分にご理解いただけると思います。

水冷化で暖房として活用中
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 しかしながら、依然、僕の預金残高は雀の涙。この冬は思い切って暖房なしの極寒生活で節約しようと思います。でも、もし僕が耐えられないくらいの冬将軍が全身にマヒャドをまとって乗り込んで来たらと思うと不安です。そこで、新たに10万円かけて水冷システムを導入しました。水冷システムのラジエーターからの温風ってすごくあったかいんですよね。そのあたりは10月31日発売のIvy Bridge-E爆速PC自作増刊号で詳しく紹介しているので、ご興味ある方はぜひチェックしてみてください。

【週刊アスキー 2013年 12/12号はこちら!】

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