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中国Zopoのオクタコアスマホを完全レビュー

2014年01月29日 12時00分更新

 中国のオクタコアスマートフォンが熱くなってきたって話をこの前書いたばかりですが、さっそくZopoから出てきたZP998に触る機会がありました。お値段安いのにサクサク動く、意外と侮れない端末ですよ。

Zopo

↑卓普と書いてZopo、小黒IIと書いてZP998。

 中国の新興メーカーZopo。正式な会社名は『深セン卓普通信設備有限公司』と書きます。そのため中国では卓普と表記されることも一般的で、パッケージにもその中国語名が記載されています。オクタコアCPUを搭載した本製品は中国では『小黒2』という名称で呼ばれており、製品の型番は『ZP998』。なお型番は『Zopo9520』と記載されることもあるのですが、これは中国国外向けの製品型番なのかもしれません。まぁいずれにせよ世界初のオクタコアCPU搭載スマートフォンとして最初に出てきた製品がこの小黒2なのです。

Zopo

↑Zopoを使ってパッションを感じろ!

 ちなみに起動時はZopo/卓普のロゴと同時に、中国語で3つの単語が並びます。それぞれ“パッション”、“ビジュアル”、“エクスペリエンス”と訳せばいいでしょうか。新興メーカーらしい大胆なキャッチコピーです。

Zopo

↑高級感ある革調の電池カバー。

 電池カバーはサムスン電子のGALAXY Note3を思わせる、革調仕上げの高級感ある作りになっています。最近はこの風合いを採用する中国メーカーが増えていますが、金属仕上げとは違いこれはこれで大人のスマートフォン、てな印象を与えてくれます。そしてこの背面にはZopoのロゴがさりげなく入っています。

Zopo

↑カメラボタンが独立。

 側面を見ると、独立したカメラボタンを備えています。実はこの小黒2はカメラ機能も結構強化したカメラスマートフォンでもあるのです。今や中国メーカーのスマートフォンも各社が1000万画素以上のカメラを搭載しているのが当たり前になっているんですよ。

Zopo

↑カラフルなバッテリーがおしゃれ。

 見えないところにも気を使うかのごとく、バッテリーはブルーのラベルに包まれています。まぁ実はZopoのコーポレートカラーがこの水色なのでそれを採用しただけってことなんですが、むしろこの色は“世界初オクタコア”製品らしい斬新さを感じさせてくれるような気もします。

Zopo

↑デュアルSIMは3G+GSM。

 SIMスロットは2つ。標準(ミニ)とマイクロをそれぞれ1つずつ搭載しています。両方が3Gに対応しますが3Gが1つ、GSMが1つなので3G同時待ち受けは残念ながら不可。海外では3G+GSMのデュアル待ち受けが可能です。

Zopo

↑サイズはGALAXY Note3とほぼ同等。

 5.5インチディスプレイを搭載するZopo小黒2。本体サイズは151.4x76.1x9.1mmで、サムスン電子のGALAXY Note3とほぼ同等。質感も高いのでサムスン電子も中国ではうかうかしてられませんね。

Zopo

↑独自のUIはAliyun OS。

 OSはAndroid 4.2.2を採用していますが、その上に中国ECサイト大手のアリババが開発した「Aliyun OS」を搭載しています。電池カバーのZopoのロゴの上にある模様はこのAliyun OSのロゴマークなんですね。但し操作感は一般的なAndroid OSとあまり変わりません。

Zopo

↑日本語ロケールありで、苦労せず日本語化可能。

 最近の海外製Android 4.2スマートフォンは日本語化に一苦労するものが増えていますが、Zopo小黒2は最初から日本語ロケールを搭載。何もせずに言語変更するだけで日本語が使えちゃいます。もしかして日本市場を考えてくれていたらうれしいのですが、このレベルの製品であれば実際日本で出しても十分使い物になりそう。

Zopo

↑Googleプレイも載っているので普通に使える。

 中国製スマートフォンはGoogleプレイが乗っておらずに独自マーケットアプリがプリインストールされていることもありますが、こちらもその心配はありません。Googleプレイを標準搭載しているので、もうRoot取ったりなどせずにこのまま普通に海外で活用できるのはありがたいです。

Zopo

↑40連写カメラは結構楽しい。

 さてカメラ機能が強化されていると最初に書きましたが、シャッターボタンを押しっぱなしにすると40枚の写真を連続撮影できる連写機能は結構使い物になります。被写体に向けて押すだけで40連写してくれるので、最適な写真を後から選ぶことができるわけ。しかも連写した写真は1つのフォルダに入るのでギャラリー内が大量の写真であふれてしまうこともありません。

Zopo

 ではオクタコアCPUの実力をさっそくテストしてみましょう。MTK6592オクタコア1.7GHzプロセッサ、RAM2GB/ROM16GB搭載の小黒2でさっそくAnTuTu Benchmarkを走らせてみました。

Zopo

↑価格相応以上のスペックかも。

 結果はスコアが25919、サムスン電子のGALAXY S4相当のスペックのようです。なお同じオクタコアCPUを搭載するAlcatel/TCLのidol X+より若干負けていますが、このあたりは大手メーカーと新興メーカーの力の差でしょうか。とはいえ1499元という3万円を切る価格でこのスペックは十分アリではないでしょうか。

Zopo

↑Zopoの名前をぜひ憶えてほしい。

 中国メーカーのスマートフォンはまだまだ海外で見かける機会は多くないのですが、着実に製品の品質は上がっています。もはや海外メーカーと肩を並べられるレベルの製品も多く、しかも価格が安いのがうれしいところです。Zopoもそんな製品を出しているメーカーの一つ、まだ日本ではあまり知られていませんが同社の今後の新製品にはぜひ注目してもらいたいと思います。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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